
子供とボールは大好きだけど、病院と大きな音が苦手なカリキくんです
一年を通して暑い日が多いハワイでは、ワンちゃんの熱中症は夏だけの問題ではありません。「少し暑いけれど、いつもの散歩くらいなら大丈夫」と思っていても、犬は人のように全身で汗をかくことができず、主にパンティング(口を開けてハアハアする呼吸)で体温を下げています。そのため高温だけでなく、湿度が高い日や激しい運動でも体に熱がこもります。犬は夢中で遊び続けてしまうこともあるので、飼い主さんの早めの判断が大切です。
今回は、当院でも残念ながら熱中症によって命を落としてしまうワンちゃんをたくさん見てきた僕から、ぜひ皆さんへ愛犬を熱中症から守るために、特に気を付けたい4つのポイントを紹介したいと思います。
①短時間でも車内に残さない
「窓を少し開けているから」「日陰に停めたから」と安心してはいけません。停車中の車内は短時間で危険な暑さになり、エアコンが切れれば命に関わります。買い物が数分で終わる予定でも、ワンちゃんだけを車内に残すのは避けましょう。
②散歩は涼しい時間に、頑張らせ過ぎない
散歩は早朝や日が落ちてからがお勧めです。日中のアスファルトは、肉球をやけどさせるほど熱くなることがあります。地面を手で触って熱いと感じたら、散歩の時間を変更してください。また、ボール遊びが大好きな子は、暑くても自分から休まないことがあります。楽しそうに見えても、途中で水分と休憩を取り、飼い主さんが早めに切り上げることが大切です。マカプウ灯台など、日中は日陰のないハイキングなども避けるようにしましょう。
③水・日陰・風通しをいつでも確保する
外では水と十分な日陰を用意し、室内でも風通しや室温を確認しましょう。飲み水は倒してしまうことも考え、できれば複数の場所に置くと安心です。特にパグやフレンチブルドッグなど鼻の短い犬種、シニア犬、肥満傾向の子、心臓や呼吸器に持病がある子は熱を逃がしにくいため、より慎重な管理が必要です。
④「いつもと違うハアハア」を見逃さない
激しいパンティング、ふらつき、嘔吐、反応が鈍い、倒れる、といった症状は危険なサインです。すぐに涼しく風通しのよい場所へ移し、頭を避けて体に水をかけ、風を当てながら動物病院へ連絡してください。少し元気になったように見えても、体の中では臓器へのダメージが進んでいることがあります。
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熱中症は、予防できる可能性が高い一方で、発症すると急速に悪化する緊急疾患です。「今日は少し暑過ぎるかもな」、そう思う日は、ワンちゃんを外に連れ出さず、命を守る行動を最優先させてください。暑い日の過ごし方に迷ったら、かかりつけの獣医師に相談するといいかもしれませんね。

Dr. Makoto Sakamoto
獣医師(D.V.M)。大阪府出身。タフツ大学・獣医大学卒業。2023年共同オーナーとして『アイナハイナ・ベタリナリー・クリニック』を開業。
アイナハイナ動物病院
Aina Haina Veterinary Clinic
820 W Hind Dr. Ste, 1224
Honolulu
TEL 808-453-5000
診療時間
https://ainahainavet.com

※このページは「ライトハウス・ハワイ 2026年9月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。