日本人というよりサーファーであることが自分のアイデンティティー
16歳でサーフィンを始め、尊敬できる先輩たちと出会ってから、サーフィンは人生に欠かせない存在になりました。渋谷にある学校にいても頭の中は海のことばかり。「体調が悪くなった」と保健室を経由して海へ行ったこともありました。
大学時代は「サーフィンをとことんやってからでなくては社会人になれない!」とワーキングホリデーでオーストラリアに1年間滞在。さまざまな生い立ちを持つ同年代の人たちと触れ合い、多様な考え方、価値観があることを知りました。
そんな調子で大学5年間はサーフィン中心。毎年2月はバイトで資金を貯め、3月は長い春休みを利用し、1カ月間ハワイへ。地元のサーファーと知り合い、ノースショアの彼の家に泊めてもらうようになり、地元の生活に触れたことも良い体験でした。裕福でなくても、人間味がある温かな気持ち、まさにアロハスピリッツを教えてもらいました。
就職後、不動産関係の仕事でハワイに出張で来るようになった他、ニューヨークなどで世界の富裕層の方々と接する機会に恵まれました。一方で、心の豊かさ、人生の楽しみ方を知っているハワイの人たちの素晴らしさも改めて感じました。
縁あってハワイに駐在、そしてサーフィンで知り合った方に誘われて転職。前職ではあまりの忙しさで思うように海に行けず、自分らしくいられなくなり、判断力も鈍ってしまったという苦い経験も。今はサーフィンを愛する人が多い職場。海に入ることで、仕事の効率が上がることを知っている人たちばかり(笑)。社員がハッピーであれば良い仕事ができるというのが会社の考え方で、業績が上がったのも事実です。
今、海でも仕事でも国境を越えて人脈が広がっているのは、サーフィンを通して得た経験や価値観に誇りを持っているから。サーファーというアイデンティティーがあるからだと思います。
🏄♂️お気に入りサーフポイント
おおおか・おさむ◎1982年東京生まれ、横浜育ち。2006年、青山学院経営学部卒業後、JALUXへ就職。2009年個人事業主として不動産などを行う。2012年リストサザビーズインターナショナルリアルティに転職し、ハワイに駐在。2015年ILC&SWELLにディレクターとして転職し現在に至る。
(2019年7月16日掲載)
※このページは「ライトハウス・ハワイ 2019年7月16日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。