海は、新参者の自分を受け入れてくれたハワイへ感謝するところ
うどん屋をオープンするためにハワイへ移住したのが1993年。翌年『ジンボ』を開店させ、仕事と子育てに追われ、気付けば十数年が経っていました。子育てが一段落した37歳のとき、サーファーの知人のレッスンを受けたらすっかりはまってしまいました。それ以降、毎朝子どもを学校に連れて行き、その後は海へ寄ってから仕事場へ、という生活に一変しました。
数年後、海で会う人たちに「今度の大会出る?」と誘われるようになり、出場してみたんです。大会では、普段は混雑しているワイキキのポイントが、その15分間はたった4人だけで波に乗れる! それが気に入ってしまいました(笑)。参加費がさまざまな寄付金となって活用されることにも賛同し、今はボランティアとして自分の店でランチを提供させていただいています。
サーフィンを始めて12年、海に入るときは必ず「よろしくお願いします」。海から上がるときは「ありがとうございました」と心の中でつぶやいています。新参者だった私がハワイに店を持ち、25年も続けることができたこと、海というハワイの偉大な自然に包まれ、サーフィンを楽しめること、すべてがありがたいことです。海へ入ることで、感謝の気持ちを忘れずにいられるのかもしれません。
サーフィン仲間とよく話しているのは「海に来ればなんでも治る」ということ。ちょっとだるいとき、小さな切り傷、それから心の傷も、海にいると癒され、改善するから不思議ですね。
夢は2つあって、一つは70歳を超えてもビキニを着て波に乗っていること。実際にそんな方を見掛けるのですが、本当にかっこいいんです。
もう一つは仕事で、店を長く続けることです。従業員は、以前働いていた人の子どもたちが活躍してくれていて、2世代目に。店のお客さまは3代目という方もいらっしゃいます。世代を超えて紡いでいけたら幸せです。
🏄♀️お気に入りサーフスポット
もとじま・まきこ
1969年東京生まれ。現在のビジネスパートナーと知り合い、ハワイにうどん店をオープンさせることを決意。約2年間、飲食店で接客や経理などの業務を学び、1993年、ハワイへ移住。1994年9月に『JIMBO Restaurant』を開店。以来、同じ場所で変わらぬ味を提供し続けている。現在はビーガンメニューなどの対応も模索中。
(2018年7月16日掲載)
※このページは「ライトハウス・ハワイ 2018年7月16日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。