第8回【ヘルモアロード】ワイキキ中心部の歴史ある地名を残す小道

 

ハレクラニホテル正面に通じるルーワース通り。海に向かってホテルに突き当たる1つ手前、ワイキキパークホテルに通じる小道にヘルモアと云う名が付けられています。

ワイキキは、世界に名だたるリゾートに生まれ変わる前、山から3本の川が流れ込むタロ芋栽培にも適した湿地帯でした。その海沿い、買い物客で賑わうロイヤルハワイアンセンターや、ピンクのロイヤルハワイアンホテル、瀟洒なハレクラニホテルの立ち並ぶあたりはヘルモアと呼ばれ、かつては16世紀にオアフ島全体を支配していたアリイ(首長)カ-クヒエヴァが植えたと伝えられる椰子の木が1万本も林立する場所でした。ハワイ語で「ヘル」は「土などを引掻く」、「モア」は「鶏」。カ-クヒエヴァと、パロロの谷から飛んできた不思議な力を持つ鶏の、この地で起こった故事にまつわる言い伝えから、この地名が生まれたと伝えられています。

1795年春のことでした。ハワイ島全体を支配した後、全島統一を虎視眈々と狙っていたカメハメハがマウイを手中に収め、オアフ島制圧に乗り出します。大軍はワイキキ、カハラにかけて上陸し、カメハメハはヘルモアの地に陣を張り、戦いの指揮を執りました。ヘルモアで戦略を練ったカメハメハは、パンチボールの丘の戦いで敵を敗退させ、ヌウアヌパリの頂まで一気に敵を追い上げて勝利し、ハワイ島からオアフ島までの統一を果たしました。

ほら貝を吹き鳴らしながら、多くのカヌーに乗った大軍がワイキキの海を埋め尽くし、ヘルモアの地に押し寄せる様子を、今のワイキキと比較して想像してみて下さい。実は、この光景を皆さんも容易く見ることが出来ます。ハワイの文化と歴史を研究し絵画で伝えてきたでハーブ カーネさんが描いた、迫力満点の絵がロイヤルハワイアンホテルの1階、バンクエットルームの前に飾ってあり、その絵の中心に、舳先に大砲も設えたダブルカヌーの上に立つカメハメハと思われる人物や、その戦闘の守り神もしっかりと描かれています。

今は1日中、シェラトン ワイキキの駐車場から大型バスがひっきりなしに通る道、ヘルモア ロード。長さが百メートルほどしかない小道の名からも、ハワイにとって重要な歴史を振り返ることが出来ます。

 

 

(2018年4月1日掲載)

執筆 David

◎ ビショップ博物館ドーセント
旅行会社勤務時代よりビショップ博物館でドーセントのボランティアを開始。2003年より同博物館の会員代表機関 Bishop Museum Association Council の唯一にして初の日本人メンバーに。ハワイの歴史、文化の研究に取り組む

 

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