瞬く間に運転資金が底をついた
当社はハワイのタイムシェアリゾート中古販売および周辺サービスを提供しています。2020年春の緊急事態宣言により売り上げが10分の1に激減。毎月数万ドル単位で銀行残高がなくなり赤字転落して、資金繰りに追われる日々が続きました。
そこから救ってくれたのが、稲盛フィロソフィと盛和塾時代からの先輩や仲間たち、そして全従業員の協力でした。稲盛塾長の「不況を乗り切る5つの方策」(全員営業、新製品・サービスの開発、原価・経費の徹底削減、高い生産性を維持する、良好な人間関係を築く)は大きな指針になりました。「絶対に大丈夫。キャッシュになる策を数多く試して、これだというものを徹底的に追求すること」という日本の先輩塾生から勇気をいただき、タイムシェアを手放したいという方向けの「名義変更や権利返却サポート」など、新需要を社内全員で開拓・営業し、低コストの売り上げをつくり、経費も大幅カットしました。
Dojo RITAH式PDCA導入
また別の先輩塾生のアドバイスにより、9月からDojo RITAHで「高速PDCA」特別チームを編成し、数値目標と期限を設定してチームメンバーが社外取締役のように当社の課題をチェック。厳しくも大善の精神で経営改善を後押ししてくれた結果、1カ月後には単月黒字に。この取り組みは、2021年度から「RITAH x PDCA」としてDojo RITAHメンバー全員が実行し、当社も売り上げを伸ばし毎月黒字を達成しています。
この間、従業員たちは毎月の目標達成のために本当によく頑張ってくれました。どんなに感謝してもしきれません。今年はもっと現場の声を反映させ、全員が心から喜び合い、「物心両面の幸福」を真に実現できる経営を目指します。
※このページは「ライトハウスハワイ 2022年3月1日」号掲載時点のものです。