日常生活のルーティンから解放される夏休みが迫ってきました。ただ、秋から高校最終学年を迎える生徒にとっては、夏は大学進学準備を始めるベストタイミングでもあります。米本土の大学進学を予定している場合は、早めに準備を進めましょう。
■6〜7月:大学のリサーチと受験校の絞り込み
大学進学先を具体的に絞り込む時期です。アメリカには4年制大学が2000校以上あり、その中から自分に合いそうな大学を選ぶのは至難の業です。まずは①私立か州立か②リベラルアーツカレッジ、専門単科大学、総合大学の種別 ③小規模大学か大規模大学か ④東部か西部か ⑤都会か郊外か ⑥専攻科目 ⑦学費や奨学金、などを基準にして候補を選んでみましょう。時間がある夏のうちにリサーチを済ませることをお勧めします。各公立高校には進学カウンセラーが常駐しており、夏休み中に進学相談セミナーや個別相談の時間を設けていることも多いです。その機会を利用して、志望校を20校以下に選定できるといいでしょう。
■8月〜12月:コモンアプを作成する
アメリカ国内外1100以上の大学が採用している入学願書「コモンアプリ」は毎年8月1日に更新され、願書入力が開始できます。このアプリで出願できるのは最大20校。カリフォルニア大学(UC)システムやMITなどは独自の出願システムを採用しているので、別の準備が必要です。早期出願は11月、一般受験は12月末が願書提出の締め切りですが、小論文の題材は春頃に事前発表され、プロフィールなどの基本情報は更新前に入力可能なので、夏休み中にアプリの入力を進めておくと秋以降に余裕ができます。カウンセラーや教師からの推薦状も2〜3通必要のため、依頼する先生を決め、8月早々に依頼することをお勧めします。アプリケーションの締め切り間際にお願いすると、生徒から依頼が殺到し断られてしまうことがあります。
■9月〜11月:SATやACTを受験する
全国共通テストであるSATやACTのスコアの提出を義務付ける大学があります。パンデミック以降は多くの大学が提出不要としていましたが、24年に再び必須化する流れが出ています。ハワイの公立校は11年生でのACT受験が必須なので全員がACTを受験済みですが、そのスコアが志望校に不十分だと思う場合は、夏に勉強して秋に再受験をします。スコアの結果が願書提出の期限に間に合うように、試験日を選んでください。申し込みがギリギリだと満席だったり、近くの会場で受験できなかったりするので要注意です。
■10月〜:授業料の試算をする
アメリカの大学進学で最も頭が痛いのが高額な学費です。FAFSAという連邦政府の助成金制度があるので、必ず利用してください。前年度のタックスリターンなど必要な情報を入れると、世帯収入により控除額が算出されます。受付は10月1日開始。先着順なので早めの提出を。学校でもFAFSAの説明会が開催されるので参加してください。ネット・プライス・カーキュレーターという学費を事前試算できるシステムが各大学に設置されているので、希望校の学費を予測することも可能です。
■11〜12月:願書提出
コモンアプリで5〜8校に出願する生徒が多いようです。合格校の奨学金や助成金の額を比較し、最終的な進学先を決めることになります。 焦る必要はありませんが、秋学期は学校の勉強やクラブで忙しくなります。早めの準備を心掛けましょう。

スピアかずこ
1964年愛媛県生まれ。大阪•京都•オレゴンで学生時代を過ごす。京都女子大学短期大学部卒業。88年ハワイに移住し結婚。ハワイの公立校で教育を受けた長女は現在アメリカ本土で大学院生、次女はハワイ大学へ通う。雑誌やウェブでの執筆活動を精力的に行っている。共著に『ハッピー•グルメ• ハワイ』(双葉社刊)
※このページは「ライトハウス・ハワイ 2026年5月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。