行ってみる価値あり!チャイナタウン・ホノルル(檀香山唐人街)

ハワイ・ホノルル・チャイナタウン

歴史と流行が共存する興味津々スポット
ホノルルのチャイナタウンを安全に探検しよう

ワイキキからは「2番」と「13番」のバスで行ける

ワイキキからは「2番」と「13番」のバスで行ける

チャイナタウンやダウンタウン、聞いたことはあるけれど、「遠いんでしょう」「治安があまり良くないんじゃない?」と思っている方、多いかもしれません。いえ、そんなことはありません。たしかに少し足を延ばすことになりますが、訪ねる価値は十分ある場所です。なぜって?それはこの記事を読めばわかります。

ハワイ観光に来た知人にこんな風に訊かれることがある。「アラモアナって、ワイキキのどのへん?」そうなのだ。ワイキキに滞在している旅行者の多くは、ワイキキがハワイのすべてだと思ってしまいがち。タクシーやバスで行くとなると、すごく遠くに行くイメージなのだそうだ。でも、もちろんハワイはワイキキだけではない。むしろ、そこを出た所にこそ、ハワイがあるといえる。

ダウンタウンの成長を支える2人の立役者。ホノルル文化アート地区協会前会 長のエドさん(右)とフォート・ストリート・モール理事のジーンさん

ダウンタウンの成長を支える2人の立役者。ホノルル文化アート地区協会前会長のエドさん(右)とフォート・ストリート・モール理事のジーンさん

そこで、チャイナタウンだ。最近、特にグルメな大人の間でチャイナタウンが熱い。今、レストランやバーが開店ラッシュで、どれも洗練された流行最先端の店ばかり。たしかに以前のある時期、「チャイナタウン=治安が悪い」というイメージが定着したこともあった。しかし、そのイメージも、毎月第一金曜日のアートイベント「ファーストフライデー」の成功などもあり、最近は払拭されつつあるようだ。タクシーでたった15分、バスでも約40分も走れば、リゾートとは趣の異なるチャイナタウンに行ける。4ブロック四方の街には、中国系、アジア系の商店や飲食店がぎっしりと連なる。

歩いてみれば、チャイナタウンに入ったことはすぐわかる。銀行のサインや交通標識が中国語で併記されているからだ。この町では中国語や東南アジアの言葉が耳をつき、胡弓の音楽が聞こえてくる。一瞬ハワイにいるのを忘れてしまいそうだ。チャイナドレスや赤い提灯などを売る土産店、フレッシュなお花を使ったレイのお店があちこちにあり、価格もとても安い。また市場では新鮮な肉やトロピカルな魚介類がワイルドに氷冷ケースに並べられていて、まるでアジアの市場に来たようだ。

ハワイにチャイナタウンが生まれたのは19世紀。ホノルルの港に寄港する貨物船の乗組員らに食事や宿泊、夜のエンターテインメントを提供するお店が集まってできたらしい。しかし、1900年の大火事で街の一部が消失してしまった。今は建物の上に建設年が刻まれた「ヒストリックビルディング」が目立つが、それはつまり、大火事で消失しなかったビルということの証明。そんな歴史を感しじながら散策するのも楽しいものだ。椰子の木がある風景にヨーロッパ調の建物、なのに中国のお店が軒を連ねる。これがチャイナタウンだ。

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◎ヒストリック・ビルディング/Historic Building
チャイナタウンを歩けば、そこかしこに見えるのがヒストリック・ビルディング。上の写真のように建設年が刻まれているのが特徴だ

 

漢方薬、レイ、アートは街にありふれた光景

チャイナタウンは京都の街のごとく規則正しく区画されているので、わかりやすい。そのメインストリートとも言えるのがマウナケア通り。山側に向かって歩いて行くと、何やら左手にシーサーの鎮座する門がある。マウナケア・マーケットだ。ちなみに、この入口にある「Pho97(フォー97)」というベトナム料理店は、ローカルのベトナム人タクシードライバーにすすめられて訪ねたことがある。王道のフォーも良いが、BBQチキンがリーズナブルでとても美味しかった。

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◎フォー97 / Pho 97
1120 Maunakea St., Honolulu
☎ 808-538-0708
▶ 営業時間:毎日 8:00am~9:00pm

マウナケア・マーケットに足を踏み入れると、ここは上海か香港か?という光景に驚く。中国系のお土産やスイーツを売る店が広場に並び、中国の古いホテルの中庭のような雰囲気だ。建物の中に入ると、そこにはお店が密集したマーケット。魚や肉を販売するお店が連なって、フィリピン、タイなどアジア系のメニューを提供するバラエティ豊かなフードスポットが立ち並び、まるで香港のマーケットに迷い込んだようだ。

マウナケア・マーケットからホテルストリート側に出ると、目の前に歩行者天国のような広場がある。ここがケカウリケ・マーケット。屋外に野菜や果物がぎっしり並び、建物の中にも各種食料品店が密集している。

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◎マウナケア・マーケット / Maunakea Market
1120 Maunakea St., Honolulu
☎ 808-524-3409
▶ 営業時間:月~日5:30am~4:00pm

マーケットを後にし、しばらく歩こう。チャイナタウンには実に多くの漢方薬ショップがあることに気付く。カウンターの後ろに薬草などを入れた小箱がぎっしりと並ぶ陳列棚があり、店は顧客の症状に応じてさまざまな薬草を取り出し、カウンターに広げた大きな紙の上に並べていく。その紙をまるめて、大きな袋に入れて顧客に渡してくれる。

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◎漢方薬ショップ / Herbal Medicine Shop
街のいたる所に散在する。充実の品揃えはさすが

漢方薬と同じく目立つのは、ハワイならではのレイを売るショップ。チャイナタウンのレイ・ショップでは新鮮で豊富なレイが安価に買えるので、入学や卒業式、表彰式、パーティーなどでレイを贈る習慣のあるハワイアンは、レイを買いにチャイナタウンに集う。

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◎ M.P. レイ・ショップ / M.P. Lei Shop
1145 Maunakea St., Honolulu
☎ 808-531-3206
▶ 営業時間:毎日7:00am~7:00pm(年中行事の際には延長あり)

さて、また街歩きの続きをするとしよう。90年の歴史を持ち、今も各種の公演が行われる「ハワイ・シアター」のある辺りは、お洒落なアートを扱うギャラリーも多い。ホノルルはホテルやレストランが多く、最近は高級コンドミニアムの建設ラッシュで、ロビーや部屋を飾るためのアートの需要が高い。そしてチャイナタウンはそんな需要を満たすためのアートの集積地&販売拠点でもあるのだ。そう言われてみれば、街行く人も、どこかアートの香りがする人が多い。もしかしたら、著名なアーティストかもしれない。

そのギャラリーの一つが「Louis Pohl(ルイス・ポール)ギャラリー」。米本土出身のポール氏は日本で版画を学び、帰国後はハワイの美術学校などで教え、ハワイの美術界に多大なる影響を与えたアーティストの一人だ。現在はポール氏の未亡人のサンドラさんがオーナーで、ローカルのアーティストの作品を中心に街を訪れる人々に紹介している。

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◎ルイス・ポール・ギャラリー / Louis Pohl Gallery
1142 Bethel St., Honolulu
☎ 808-521-1812
▶ 営業時間: 月・土 11:00am~3:00pm、火~金 11:00am~5:00pm ※時間外は予約にて
▶ Webサイト:www.louispohlgallery.com

 

ビジネスマンが集うフォートストリート

またハワイ・シアターから少しダウンタウンの方へ歩いてみる。すると、すぐにフォート・ストリートがある。

ストリートと言っても、ここは歩行者専用道路で道の真ん中には都会のオアシスらしく椰子の木が並んでいて、心が和む。この広場を「フォート・ストリート・モール」と呼ぶ。ここには日本から進出した「丸亀製麺」のハワイ2号店や、スターバックス・コーヒーなどが立ち並び、ダウンタウンが近いせいか近くのビルで働くビジネスマンやOLたちがランチタイムを過ごす。火曜から金曜の朝7時から午後1時30分には、ここに屋台が立ち並び、オープン・マーケットが開催される。

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◎フォート・ストリート・モール / Fort Street Mall
Fort St., Honolulu(サウス・キング・ストリートとサウス・ベレタニア・ストリートに挟まれた石畳の通り)

 

話題店が立ち並ぶタウン中心部を巡る

チャイナタウンというと飲茶が有名で、飲茶を提供するお店も多いが、最近多いのはベトナム、タイ、フレンチやカリブなどの料理をお洒落に提供するレストランである。特にスミス・ストリートから東は、その傾向が強い。

「The Pig & The Lady」は、そんなレストランの一つである。ハワイを代表するフレンチ「シェフ・マブロ」で修業したベトナム系のシェフが独立して始めたので、ベトナム料理を基本としながらもフレンチテイストと、お洒落さかがアレンジされている。

インテリアも見物。入口を一歩中に入ると、お店の間口からは想像できないほど広くスタイリッシュなレンガ造りの店内が現れる。モダンなデザインのシャンデリアが下がり、まるでニューヨークのソーホーか東京・青山にでもあるかのようだ。

私が注文したのはPho Tsukemen。そう「つけめん」と堂々と日本語でメニューに載っているのだ。添え書きでDipping Style(ディップ)と書いてあるのが米国本土からのツーリストを意識していると思われるが、おそらく日本語慣れしているローカルであればツケメンで通じるのだろう。

12時間とろとろに煮込んだ柔らかい豚の肩ばら肉、錦糸卵、炒りピーナッツ、ニラ、揚げた玉ねぎがフォーにトッピング。あっさりした漬け汁にディップして食べる。

ちなみにここで扱っている豚肉は、沖縄からの日系アメリカ人であるシンサト・ファミリーがオアフ島のカネオヘで丹精込めて育てたバークシャー豚。ジューシーで豊かな味だ。今、ハワイでは地産地消がブームだが、ハワイ地元の食材のレベルが向上するのは旅行者にとってもうれしい限りだ。

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◎ザ・ピッグ&ザ・レディ / The Pig & The Lady
83 N. King St., Honolulu
☎ 808-585-8255
▶ 営業時間:ランチ 10:30am~2:00pm(火~金)、ブランチ10:00am~2:00pm(土のみ)、ディナー5:30pm~9:30pm(火~木)5:30pm~9:00pm(金・土)、日曜・月曜定休

さて、オープンラッシュのレストラン群の中からも注目店を。「スクラッチキッチン&べイクショップ」は、南米、アジア、地中海など世界各地の料理にインスパイアされた折衷メニューが呼び物だ。朝食から営業しており、例えば、パンケーキがあるかと思えば、メキシコの豚スープ「ポソレ」、ビビンバチャーハン、タコス、アルゼンチンの伝統料理「ガウチョ」なる物まで出てくる。こんな新スタイルのレストランがヒストリックな街並みに混在するあたり、やっぱりチャイナタウンは、興味津々な街だ。

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◎スクラッチキッチン&ベイクショップ / Scratch Kitchen & Bake Shop
1030 Smith St., Honolulu
☎ 808-536-1669
▶ 営業時間:火~日デイタイム 8:30am~2:30pm、木~土ナイトタイム 5:30pm~9:30pm、月曜定休
▶ Webサイト:www.scratch-hawaii.com

 

君子危うきに近寄らず 安全に街を巡るコツ

年々、治安が良くなるチャイナタウンだが、夕暮れ以降は近寄らない方が良いエリアも点在するので、気を付けたい。特に赤く色を付けた区域(下マップ参照)は、夜になるとガラリと雰囲気が変わる。昼は賑やかな市場も午後3時に終わると閑散とするので無理をせずにThe Cab(☎ 422・2222)などでタクシーを手配してワイキキまで帰るのが賢明だろう。

チャイナタウン・ホノルルの地図

チャイナタウン・ホノルルの地図

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◎ケカウリケ・マーケット / Kekaulike Market
1039 Kekaulike St., Honolulu

(’Eheu Autumn 2014年号)
(ヘンリー英=文・写真 / Text & photo by Henry Hanabusa)

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