日本でも大人気!ハワイを代表するサンダルブランド「アイランド・スリッパ」

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草履をアイデアにサンダルを作り始めたファミリーがいる。丁寧な手仕事、上質なサンダルが評判となったその会社はコツコツと70年余りの歴史を紡いできた。工場が大きくなっても、人気がハワイを飛び出しても、変わらず一足ずつ手作業で仕上げる。そんなものづくりにこだわる老舗サンダルメーカーが「アイランド・スリッパ」だ。
(Photos: Taku Miyazawa)

「快適な履き心地が一番大切だから丁寧に手作りするんだ」

格別の履き心地の理由は一足ずつ手作りをしているから

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ジョン・カーペンターズ
カリフォルニア出身。アイランド・スリッパのオーナーでありデザイナー。フットウエアの小売関係の仕事に従事した後、1986年にモトナガ一家から「アイランド・スリッパ」を引き継ぐ。デザインも自分で手掛けるようになり、今も変わらず定規と鉛筆でデザイン画を描く

足を入れると包み込まれるように優しくフィットする履き心地と、ビーチファッションにもタウンにも合うデザインが不動の人気を誇る「アイランド・スリッパ」。「長い時間歩いてもまったく疲れない」と、ローカルはもちろん、ハワイを訪れるたびに買い求める観光客のファンも多いサンダルメーカーだ。
 
1946年、オアフ島で誕生した「アイランド・スリッパ」。ハワイに移住した日本人のモトナガ・タキゾウさんがサンダルの原型を作り、息子のエドワードさんが工場を建てた家族経営の小さな会社だ。
 
そんな家業を、モトナガ一家から1986年に引き継いだのが、ジョン・カーペンターさん。今では日本でも大人気のサンダルメーカーにまで成長させた現社長だ。
 
「モトナガファミリーが大切にしていたことを守ってきました。デザインから製造まですべてを、ここオアフ島でしています」と話す。
 
パールシティーに構えた自社工場で、毎日40人近い職人によって一足ずつハンドメイドで作っているのだ。インソールやストラップの裁断、縫製、糊付け、ストラップの取り付け、ロゴのプリント、そして最後の各パーツの組み合わせに至るまで、全工程が手作業。繁忙期には60人総出になるという。

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パールシティーにある工場の雰囲気はアットホームだ。職人たちが、熟練の技に加えてアロハの気持ちを込めて一つ一つの工程を手作業で行い、作っていく。だからこそ履き心地もデザインも、ほかのどこにも真似できないオリジナルのサンダルが仕上がる。各国から取り寄せた革や生地の組み合わせにより、いつの時代も色あせないファッショナブルなデザインを生み出している。

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「一番大切にしているのは”快適な履き心地”。どれほどデザインが良くても履きづらくてはいけません。お客さんやスタッフたちの意見を取り入れ、より快適なサンダルにするために改良していけるのは、ハンドメイドだから」。細かい変更も手作業だからできるのだ。「より履き心地の良いサンダルへ」と進化は止まらない。履いた瞬間から、歩いている間ずっと心地が良い理由はここにある。
 
アイランド・スリッパ_eheu-2018-winter-P61履き心地とともに、カジュアルからドレスアップにまでさまざまなシーンに合わせられるデザインの豊富さも人気の理由だ。アメリカ本土やヨーロッパ、日本などから取り寄せた、革、スエード、多彩な柄やデニム素材の生地など、デザインも色も柄も多種多様な良質素材を、ストラップやインソールに使う。その見事なコンビネーションによって世界で唯一のデザインができあがる。
 
デザイナーはジョンさん自身。「アイデアは、ハワイの自然はもちろん、すべてのライフスタイルから生まれます。日本のお客さんは新しいデザインを楽しみにしてくれるから、彼らに向けて毎年新商品を作っているんですよ」。工場内にある小さな部屋でデザイン画を描きながらジョンさんはうれしそうに語った。
 
そんな新モデルにも対応し、現在約125ものデザインを1つの工場で作るのも、手作業だから可能だという。デザインの細かい変更やスペシャルオーダーも自由自在なのだ。
 
「毎日履きたいから」と言って買い足していくほどファンに愛されているのは、ハンドメイドという理由が大きい。

受け継いだ魂への思い
今後もファミリー・ビジネス

アイランド・スリッパ_ロゴ_eheu-2018-winter-P61ジョンさんが「アイランド・スリッパ」を引き継いだのは34歳の頃。「私はいわば3代目。モトナガさんが家族で守ってきたこの会社の伝統を継ぐという気持ちは今も変わりません」。その伝統とは「ファミリー・ビジネスであること」という。
 
ファミリーとは、ジョンさん夫婦、息子のマットさん夫婦だけではない。「毎日サンダルを作っている職人全員が私たちの家族です」。彼らは10年、20年、ここでサンダルを作ってきた。「1970年代から40年間勤めるスタッフもいます。私より長い年月、この会社を支えていますね」と笑う。
 
創業以来70年余り、家族全員の愛情がこのサンダルを作ってきたのだ。
 
息子のマットさんは、ジョンさんがこの会社を受け継いだ年齢になる。マットさんは、正真正銘のメイド・イン・ハワイのサンダルを、より多くの人に履いてもらうため、世界に向け展開を始めたという。
 
もちろんその原点は変わらず、「一足ずつ丁寧にハワイで手作りするというファミリースタイルだ」と親子で微笑んだ。

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メンズの定番人気モデル。イタリアから取り寄せた皮革を編んで作ることで、デザインも履き心地も抜群に。イタリアン・ウィーブ・コレクション(各119.95ドル)

ビーチサンダルの概念を覆したデザイン
素材に皮革やデニムを使う画期的なアイデアで「ビーチサンダルをタウンでおしゃれに履きこなす!」を実現。男女兼用デザインの他、女性用はヒールやウェッジソールタイプもそろう。

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インソール部分にデニム生地を使い、スウェード素材のストラップを合わせたレイル
ロード・ネイビー(109.95ドル)

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トングのストラップ部分にフリンジをあしらったスエード素材のポカホンタス・フリンジ・トング(134.95ドル)

 

アイランド・スリッパの制作工程

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まずはソールの裁断。大判の1枚のゴムに男性用と女性用の各3種類のオリジナルパターンの足型を置き、1枚ずつ手作業でカットしていく。

アイランド・スリッパ_工程02_eheu-2018-winter-P61Step 2
カットしたアウトソール、ミッドソール、インソールに接着剤をつけて重ね合わせる。これにより厚みが出てクッション性を持つ履き心地の良いサンダルになる。

アイランド・スリッパ_工程03_eheu-2018-winter-P61Step 3
インソールをカバーで覆う。カバーは、デザインによって、革や布などの素材と色を選び、丁寧にインソールの形に沿ってミシンで縫い合わせていく。

アイランド・スリッパ_工程04_eheu-2018-winter-P61Step 4
“アイランド・スリッパ”のロゴをインソールにプリントする。ずれないように、定位置にソールを置く。「Tシャツにアイロンでプリントを押す要領」なのだそう。

アイランド・スリッパ_工程05_eheu-2018-winter-P61Step 5
デザインの要の一つであるストラップを通すための穴を、ソールに開ける。ここに、別工程で裁断して布を巻いたストラップを通していく。

アイランド・スリッパ_工程06_eheu-2018-winter-P61Step 6
ストラップなど足の甲を覆う部分を、さまざまなタイプの木型を当て合わせていく。この作業により履いたときの収まりが良くなり、安定した歩行ができる。

アイランド・スリッパ_工程07_eheu-2018-winter-P61Step 7
インソールとサンダルの底を接着剤で合わせる。その後、250~500ポンドのプレスをかけ、最後に一足ずつチェックをして仕上げる。

 

◎ アイランド・スリッパ / Island Slipper
今も昔も全工程を手作業で行い、サンダルメーカーの第一線を走り続ける老舗
 
アラモアナ店
アラモアナセンター3F
1450 Ala Moana Blvd., Honolulu 
☎ 808-947-1222
▶ 営業時間:9:30am~9:00pm、日曜10:00am~7:00pm
▶ 休日:なし
 
ワイキキ店
ロイヤルハワイアンセンター2F
2201 Kalakaua Ave., Honolulu
☎ 808-923-2222
▶ 営業時間:10:00am~10:00pm
▶ 休日:なし
▶ Webサイト:www.islandslipper.com

(’Eheu Winter 2018号掲載)

※このページは「‘Eheu Winter 2018」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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