
令和7年10月24日、在ホノルル日本国総領事館は、ハワイ大学日本研究センター及び同大学茶道部に対し、令和7年度の在外公館長表彰を授与しました。
ハワイ大学日本研究センターは、同大学に設置された 8 つの地域研究センターの一つで、これまでハワイ大学における学際的な日本研究に大きく貢献してきました。定期的にアウトリーチ活動や交流プログラムを実施し、千玄室国際茶道センターを運営するとともに、日本関連の学術機会を提供しています。また、ハワイ大学茶道部は学生たちに向け、裏千家茶道の伝統を実践する機会を提供しています。茶道は、伝統的な日本文化の一つであり、あらゆる側面から日本の芸術、建築、政治、哲学、ビジネス等に影響を与えてきました。
表彰式において、兒玉総領事は祝辞を述べるとともに、日本とハワイ、そして米国との絆を深める上で両団体が果たした役割を称えました。総領事は茶道部への表彰にあたり、冒頭、同茶道部にとって中心的な存在であった、第15代裏千家家元、故・千玄室氏への哀悼の意を表しました。その上で茶道を通じて世界中の人々と交流し、平和を育むことを生涯の使命としたその努力に敬意を表するとともに、同茶道部のこれまでの実践を称えました。日本研究センターへの祝辞では、同センターが学術界と地域社会において日本・ハワイ・米国の相互理解と友好関係を強化してきた貢献に賛辞を送りました。
これに対し、ハワイ大学講師兼茶道部指導者の小野晶子氏から、表彰を受けたことへの深い感謝と、茶道が日本文化の形成に与えた影響に言及があり、千玄室氏がいかに大きな存在であったか述べられました。また、小野氏は、学生たちの茶道への思いと、千玄室氏の遺志を継ごうとする姿勢を称賛しました。
また、ハワイ大学法学部教授で日本研究センター所長のマーク・レヴィン博士は、感謝の意を表すとともに、ハワイ大学における100年以上にわたる日本研究の伝統を支えてきた全ての関係者の尽力を称えました。さらに同センターが日本研究支援・促進と学問の自由の追求という使命に今後も取り組むことへの決意を改めて示しました。

2025年10月29日
在ホノルル日本国総領事館より