ワーケーションは、会社経営者の僕にとってすごく馴染みのあることだ。マンスリーリテイナーをもらっているクライアントが多いこともあり、たとえ1週間たりともバケーションに行くことに罪悪感を抱いてしまう。だから休暇中であっても、午前なり午後なり、時間帯に合わせて一日の一部をメールの返信などに費やす。年2・3回のアジアへの商用旅行では、週末に2・3日付け加えて、オセアニアやアジアの他の国にプチ旅行するようにしているのだが、どうしてもクライアントのニーズを無視することができない。だから僕のバケーションは、結局ワーケーションになってしまう。
ハワイに住んでいなかったら、プリンス ワイキキはワーケーションに持って来いのホテルだろうと思う。立地条件が良いだけでなく、総面積1万6千平方フィートにもおよぶ多目的ミーティング施設やパーソナルコンシェルジュサービス付きVIPクラブなどビジネスサービスも充実しているので効率性・利便性抜群だ。
最近リニューアルして再開したホテル内の「ワンハンドレッド セイルズ&バー」での食事体験についても同じことが言える。僕は同店の“インダルジ:サンデーブランチ”と“インダルジ:シグネチャーグレイジングエクスペリエンスディナー”に行ってみたのだが、ゲストとスタッフの安全確保に万全を期しつつ、“ビュッフェ”の醍醐味であるインタラクティブなフィーチャーがちゃんと維持されていた。
ジョセフ・アモグエラ総料理長と彼のチームは、入念な対策を練った末、各種アクションステーションを戦略的に配置した。ディナーには、ガーリッキーなシーザーサラダと塩加減完璧なハワイアンスタイルポケ(鮮魚、リム、自家製海苔天)のステーション、手巻き寿司(カリフォルニアロール、スパイシーアヒ、ホタテとまさごの3種類)ステーション、内容は日によって異なるかもしれないが、たとえばじっくり柔らかくローストしたプライムリブ(オージューソースとホースラディッシュ)やポルケッタ(薄く叩き伸ばしてロールしサクサクに焼き上げた豚バラ、絶妙な塩梅のカラマンシーガーリックソース)といった肉料理のステーション、特製ブレッドプディング(クレームアングレーズ)、半分にカットしたタロマラサダにバニラアイスを挟んだアイスクリームサンドイッチ、フルーツボウル、日替わりパティシエスペシャルが並ぶデザートステーションを用意。ブランチは、さらにこれらにメイドトゥオーダーのオムレツ&エッグやワッフルステーションが加わる。もちろん、どのステーションもソーシャルディスタンスを守って並ぶのがルール。
アクションステーション以外のメニューはウェイトスタッフを通して注文するようになっていて、頼めば、作りたてをスピーディーに持って来てくれる。しかも何回オーダーしてもOK。ブランチ・ディナーメニューとも、仕入れ状況にもよるが、蒸したダンジネスクラブ(澄ましバターまたは食欲そそるガーリックカラマンシーバター)、口当たりなめらかな濃厚クラムチャウダーが含まれる。また、ブロッコリー、ニンジン、カリフラワーのような野菜蒸しやロールパン、ライス、さらにはシーバスの味噌焼き、牡蠣フライ、ショートリブのじっくり煮、素晴らしく甘いロブスター天ぷらなどのマンスリースペシャルも揃う。これらも度を超えない限りリピートオーダーできる。
ブランチ($85)はディナー($72)よりも高いが、エッグベネディクトやフライドチキン(コーンブレッドとグレイビーソース)なんかも含まれるので納得できる。
要領良くやって最大限に利用しようと意気込んで行った僕らは、アクションステーションに並ぶ前に、さっさといくつかの料理をウェイトスタッフに注文しておいた。するとテーブルに戻ってきたら、早々ミニビュッフェが待っていた。効率的にどんどん食べたのは良かったのだが、食後、身動き取れない状態に。全身の機能がストップしてしまった僕らは、窓の外に広がる絵のようなマリーナの景色をただボーッと眺めるだけだった。幸いにも、インダルジは木曜から日曜限り営業なので、このホテルでワーケーションをするとしたら、月火水に仕事をすればいい。
100 Sails& Bar
ワンハンドレッド セイルズ &バー
Phone: (808) 944-4494
Website: http://www.100sails.com/
プリンス ワイキキ – ホノルル ラグジュアリー ホテル 100 Holomoana Street
【営】[朝食] 月~土 6:00 – 10:30am、日 6:00 – 10:00am、[ランチ] 毎日 11:30am – 1:30pm、[ディナー] 毎日 5:00 – 9:30pm
インダルジ グレイジングエクスペリエンス:[ブランチ] 日 9:00am – 1:00pm、[ディナー] 木~土 5:00 – 9:30pm
【取扱クレジットカード】ビザ、マスターカード、アメリカンエクスプレス、JCB、ダイナースクラブ
◎ マーケティング会社社長。ハワイ随一のグルメ通として知られている食いしん坊。
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※このページは「ライトハウス・ハワイ 2021年7月16日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。