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デコモード インテリアデザイナー スキン アトラクション オーナー  関戸 敦子

 

 

 

自分の壁を破りたい! ハワイで走ることに出会えて変わった
目標を設定しそれにたどり着くという生き方

 

高校卒業までは福島県育ち。自分が将来何をやりたいのか決めることもできず、進学校で皆が東京に行くという理由で受験し、うまくいかず意に染まぬ大学に進学しました。田舎から出てきてキラキラ見えた東京生活の始まりは、希望の大学ではなかったせいか、歯科助手、バスガイド、チラシ配りなどアルバイトに明け暮れる日々でした。

大学卒業後は、日本航空本社国際旅客本部に勤務したものの、25歳で結婚退職。改めて自分が何をしたいのか、長く続けられる仕事は何かと考えました。新居を構え、インテリアをそろえることに夢中になっている自分に気がつき、インテリアが好きだし仕事にしたいと卒直に思い、すぐに専門学校に通学。コーディネーターの資格を取得しました。その後、インテリアデザイン会社に転職。締め切りに追われながら夜中まで仕事をするなど大変でしたが、自分のやりたいことに向かって進む充実していた時期でした。その頃から夫はハワイで起業し、私は妊娠を機に会社を退職。妊娠中も2級建築士の学校に通い資格を取得しました。

3・11の震災から学んだ、今日を精一杯生きること

息子も1歳になり、いよいよ夫の起業にともないハワイに移住しました。まずは英語ができない私は息子をデイケアに預け、英語の勉強。また、アメリカでも自立できるようにと不動産取引免許の学校にも通いました。育児と英語ができない中での勉強のストレスで、急性胃潰瘍になり吐血して入院しながらも免許を取得しました。

あるとき、友人に誘われ、コナハーフマラソンに初出場。同年にはホノルルマラソンを完走しました。ハワイ生活で、マラソンが一つの楽しみになりました。

そんな中、2011年の震災では出身地の福島県が多大な被害に遭い、まさか世の中突然こんなことが起こるんだと驚愕しました。「明日は何が起こるかわからない。今この瞬間を精一杯生きないと」と強く思いました。

その年にコーチにつき、ホノルルトライアスロンにチャレンジ。25メートル泳ぐのがやっとだった私は、目標を決めてそれにたどり着くという方法をトライアスロンから学び、身につけていきました。その後、主人と別居し、一人で長男を育てるなど改めて人生を思い直す時期を経験。そんなとき、トライアスロンで自分を追い込み、2014年にはフルアイアンマン(メキシコ・コズメル島)を15時間51分で完走。涙と血尿が出るくらい自分にとってはきついレースでしたが、自分の壁を破りたいという想いからのチャレンジでした。

2015年、離婚が成立。以後はインテリアデザイナーの仕事と子育てに集中しています。今年40代最後のチャレンジとして、資格タイムがあり、歴史と伝統で有名なボストンマラソンに出場し、3時間52分で完走。テロの後、街全体が「ボストン・ストロング」と一体となり、その応援に感動しました。

 

新たなチャレンジはメディカルスパのオーナー
5月にメディカルスパ「スキン アトラクション」のオーナーになりました。運動しながらお肌のケアをお願いしていたサロンがクローズすると聞き、思い切って引き継ぐことに。ハワイの紫外線の中、スポーツをしていてもお肌のケアをしたい、日々育児や仕事で忙しくてもきれいでいたい。そんな女性を応援するスパにしたいと思っています。

アイアンマン・コズメルのバイク。真っ暗な中でのゴール「You are an ironman」のアナウンスで号泣

 

 

せきど・あつこ
◎福島県出身。病院を経営する両親の元に生まれる。大学進学で上京。法学部を卒業後、日本航空本社、国際旅客本部勤務。25歳で結婚退職。ヨコハマインテリアカレッジで学び、インテリアコーディネーターの資格取得後、インテリアデザイン会社に就職。2000年長男出産。同年建築士の資格も取得。2002年ハワイ移住。2006年不動産取引免許取得。2010年ホノルルマラソン、2011年ホノルルトライアスロン、2014年アイアンマンチャレンジ、2018年ボストンマラソン等の競技会に出場。現在は「デコモード」のインテリアデザイナー兼、「スキン アトラクション」オーナー。

(2018年6月1日掲載)

※このページは「ライトハウス・ハワイ 2018年6月1日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

 

 

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