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『ワンダーパンダ食育アカデー / ChaChaアカデミー』 主宰 トビン 恵奈

幼児教育と食育の観点でコミュニティーへ貢献を!

 日本で大学を卒業して、商社で輸出入に関する交渉などを担当し、その後は父の会社に勤務していました。30歳で出産。3年間は子どもの近くを離れず育てたいと思い、仕事を辞めました。

 米海軍の夫の異動で横須賀基地からハワイへ来たのが2003年です。二人目を出産したときも育児に専念したいと思っていました。そんなとき、私たちが暮らす基地で「自宅を使ったチャイルドケアホームのプログラムがあるから、その資格を取ってみないか」と声が掛かったのです。自宅で自分の子どもと一緒に米軍軍人のお子さんを見て、それがミリタリーのコミュニティーへの貢献になるならと学校に通い資格を取りました。そして2004年11月にチャイルドケアホームをオープンしました。

幼児教育の経験の中で地域の絆も学ぶ

 お預かりした子どもたちと楽しく過ごし、それが周りの地域社会への貢献となる。そんな仕事にやりがいを感じました。子どもたちに日本食を作ると好評で、アメリカ人のご両親も「レシピを教えて!」と関心を持ってくれるようになったんです。これが今の活動である「食育」につながったように思います。

 その後、民間のプリスクールを経て、米軍の幼児関連施設でマネジメントやアドバイザーとして働き、米軍の幼児教育に11年間関わらせていただきました。長期間不在になる海軍のお子さんをみんなでサポートするなど、コミュニティーの絆を感じた多くの経験が私の糧になっています。

乳がんをきっかけに

ライフワークに出会う

 再度依頼を受けて民間のプリスクールに戻り、忙しくも充実していたとき、私に乳がんが見つかりました。毎朝、子どもたちの朝食と昼食を作ってお弁当を持たせ、学校に送って出勤し、彼らを迎えに行って習い事に送り届け、帰宅後は夕食を作って、また早朝に起きて…という生活でした。自分のことは全く構わず、コンビニや職場にあるスナックを食べていたのです。気付けば体重は102キロに。体調不良を気に留めることもありませんでした。

 手術後のホルモン治療の副作用はつらく、何かできることはないかと探した際に出会ったのが「ナチュラル・ハイジーン」でした。プラントベースの食生活を行う自然健康法で、症状を改善した人がいることを知りました。ところがその後、腹部の激痛に襲われ、救急に運ばれると、グレープフルーツ大の卵巣のう胞ができていたのです。これも副作用のようでしたが、もう手術はしたくないという思いで連絡したのが、ナチュラル・ハイジーンの日本のパイオニアである松田麻美子先生でした。先生は「ナチュラル・ハイジーンに基づくデトックスを3カ月続けてみてはいかがですか? その間はのう胞は絶対に大きくなりません」と言い切られたのです。私は手術を3カ月待ってほしいと主治医に伝えました。

 3カ月後、のう胞は半分以下になり、続けるほどに小さくなって手術は不要に。体重は1年かけて48キロ減りました。私が続けたのは自然と調和した食生活とライフスタイルで「朝起きたら朝日を15分間浴びる」など、難しいことではありませんでした。

 こうした経験から学んだことを、健康に暮らす選択肢の一つとして知っていただけたらと思い、食育と幼児教育を融合してお伝えすることが私のライフワークになりました。それは子どもだけのことではないんです。お父さんお母さんが心と体を健康にして、その上でお子さんを元気に育てていく。そのための小さなヒントをお伝えすることが私の役目だと思っています。

資格を取得して、チャイルドケアの仕事をしていた頃。幼児教育に携わって19年になる

とびん・えな◎1969年東京生まれ。恵泉女学園大学卒業後、大手総合商社に女性初の総合職として就職。2003年米海軍の夫の異動でハワイへ。US Navy Child Development Homes資格取得、チャイルドケアホーム開業。ハワイ州認可託児所、US Navy & Marine corps Child Development Centersなど19年間幼児教育に関わる一方、食育コンサルタント、ナチュラル・ハイジーンエバンジェリストなどとして食育分野でも活動。

※このページは「ライトハウス・ハワイ 2023年8月」号掲載の情報を基に作成しています。

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