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「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」 アジアPR・マーケティングマネージャー  佐々木和歌子

 

 

憧れてやってきたアメリカ。言葉が通じず悪戦苦闘しましたが、今では日英両語を駆使して、PRマネージャーとして邁進中!

 

 

 

10代の頃から海外の音楽や映画に夢中。週末ともなれば、レンタルビデオのTSUTAYAで映画を借りてきては、ずっと見入っていました。特にハリウッドの映画が大好きで、いつかアメリカに留学したいという気持ちが次第に強くなり、短大時代はバイトに明け暮れ、就職後もお金を貯めて、「目指せアメリカ!」でした。

短大卒業後の就職先は、日本郵船の子会社。海外の船荷証券を扱い、カウンターでの接客業務がメインでした。船荷証券業務は全て英語でしたが、小学校低学年のときから、英国に留学したことのある先生のところでレッスンを受けていたので、特に問題もなく仕事は順調でした。レッスンのあとに出される見たことのないイギリスの洋菓子を週1回食べられるのが楽しみで続けた英語が役に立ちました。

 

英語が全く聞き取れない失意の学生生活の始まり

やがて、400万円を貯め、24歳で留学の夢を実現。留学の半年前には、週2回英語学校にも通い準備万端。シアトルの英語学校に1カ月、その後短大へ留学しました。ところが初めての短大の授業「コミュニケーション101」に出席したとき、45分間の授業中、先生の言ってることが全くわからなかったのです。授業終了後、教室に1人ぽつんと居残りボロボロ泣いてしまいました。驚いた先生が「いったい、どうしたんだ?」と話しかけてくれるのですが、その英語すらわからない。「私は何をしにここに来たんだろう?日本でずっと英語を勉強したはずなのに」と大ショックを受けました。

フィリピン人の家庭にホームステイさせてもらい、その家族のお姉さんとバス通学する中で英語を毎日話し、1年後には、ようやく英語がわかるようになりました。無事、ワシントン大学のコミュニケーション学科に編入。お金が足りなくて250万円のローンを組んで必死で勉強したおかげで、無事に卒業できました。卒業後は学生時代に知り合ったハワイ出身の主人とハワイへやってきました。

ローカル紙の求人情報を見て、カハラホテルでバイリンガルの客室係を募集していることを知り応募、就職が決まりました。数年後には、ゲストサービスも経験し、現在はPRの仕事に就いています。

 

自分を責め続けた超未熟児の息子の出産

2012年には初めての出産を経験。子どもが超未熟児のためとても大変でした。妊娠中、病院に行くたびに赤ちゃんが育ってないと言われ、自分を責め続けました。食べても食べても赤ちゃんは成長せず、妊娠35周目に「成長が止まってる。胎盤から栄養が行かないので、早く外に出した方がいい」と緊急入院を勧められ、すぐ手術。バルーンを入れて子宮口広げての出産でした。息子はたったの3ポンド(約1361グラム)。新生児集中治療室で過ごした後、5ポンドに成長した息子はやっと自宅へ。ところが、日本から来ていた両親に「怖くて抱けない」と言われたときにはさすがに言葉を失いました。そんな未熟児だった息子も今では5歳。すくすく成長し、1歳下の妹と一緒に元気に走り回っています。

現在は、周りに助けられながら子育てと仕事を両立中。特別な空間に溢れたカハラホテルで働ける喜びを毎日、噛み締めています。PRマネージャーとしてカハラホテルの魅力を伝えるよう全力投球。「カハラ横浜」が2020年の夏には完成するので、こちらのPRも日本と力を合わせながら進めていきたいですね。

5歳の息子と4歳の娘は一卵性双生児のように似ています。超未熟児だった息子も、今では元気いっぱい!

 

ささき・わかこ
◎東京都出身。中学生の頃、父親の仕事の都合で、東京から神奈川県横浜市に引越し。関東学院女子短期大学を卒業後、日本郵船の子会社「郵船コーディアルサービス」に就職。24歳の時にワシントン州・シアトルに渡米し留学を実現。3年後、ワシントン大学・コミュニケーション学科を卒業。卒業後はOPT で、ザ・カハラ・ホテル&リゾートのシニア客室予約エージェントとして勤務。ゲストサービスマネージャーを経て、2年前より現職のアジアPR/Marketingマネージャーとなる。柔軟な発想ができるよう、毎日頭を柔らかくするよう心掛けている。10年勤務しているザ・カハラの魅力を伝えるのがミッション。家庭では5歳と4歳の2児の母。

(2018年2月1日掲載)

※このページは「ライトハウス・ハワイ 2018年2月1日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

 

 

 

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