アメリカ・ハワイ育ちを含め、ハワイに暮らしている子どもたちの高校卒業後には、日本やハワイ、米本土への進学などさまざまな道が開かれています。その選択肢の一つとなる2年制大学とはどんな学校かご存じですか? 2年制大学の中でも学校によって特色が異なります。今回はカポレイにある『ハワイ東海インターナショナルカレッジ – HTIC -』に迫ります。
●学長 吉川 直人 ●学生数 約120名
●設置学科 本科(教養学科=リベラルアーツ)/ 予科(大学準備プログラム)
91-971 Farrington Highway, Kapolei ※ダニエル・K・イノウエ国際空港から西へ車で約30分、ケオネアエ(UHウエストオアフ)駅から徒歩10分
問い合わせ先: inquiry@tokai.edu
http://htic.pr.tokai.ac.jp(留学向け日本語サイト) https://www.htic.edu/(現地英語サイト)
HTICは基準認定を受けた2年制大学
ハワイ東海インターナショナルカレッジ(HTIC)は東海大学の海外教育機関として1992年に設立され、米国西地区・大学協会(WASC-ACCJC)の基準認定を受けた私立2年制大学です。
東海大学とHTICの使命の共有
東海大学
人々が平和で幸せな生活を送ることのできる調和の取れた社会を建設するための人材を育成します。
HTIC
特にアジア太平洋地域での多様かつ国際的視野をつなぐ教育に関心をもつ学生の国際的なゲートウェイ(入口)であり、世界の発展に貢献できる生涯学習者を輩出します。
5つの特徴
1. 4年制大学への進学率が80%
日本、ハワイ、米本土、さらに世界各地の4年制大学に編入することができます。
2. ハワイ大学ウエストオアフ校と連携
隣接するハワイ大学ウエストオアフ校と連携し、国際色豊かな環境の中で授業が行われます。図書館やカフェテリアなどの施設を共同利用でき、学生交流の機会にも恵まれています。
3. 最短で15カ月で短期大学士号(リベラルアーツ)取得
1学期10週間の4学期制(春・夏・秋・冬)で効率良く、最短15カ月で短期大学士号に必要な60単位を取ることができます。
4. 少人数でインタラクティブな教育環境
1クラスが18名以下という少人数教育。教員との距離が近く、個人指導やインタラクティブなやりとりができる中で学べる環境が整っています。学期ごとに一人一人へのアドバイジングも行われ、履修相談や卒業後の進路の相談などのサポートを受けられます。
5. アフォーダブルな学費
短期大学士号取得までの授業料の目安は約2万6000ドル。さらに、HTIC独自の奨学金もあり、最大50%が免除されます。
<施設・設備>
教室は18席が標準、スライド式白板とディスプレイが設置
ハワイ大学ウエストオアフ校と隣接している
250名可動式座席を備えた講堂(松前達郎講堂)。ウエイトトレーニングルーム、配膳室、シャワー・ロッカールームも完備している
校舎と同じ敷地内にある学生寮は、北ウイングが4人部屋38室、南ウイングは2人部屋38室あり、24時間セキュリティー、エアコンも完備している
HTICの疑問・質問 に応えます!
HTICについての素朴な疑問・質問に、エグゼクティブ・ダイレクターの藤村貴弘さんと学生担当副学長の矢部久美子さんにお応えいただきました。
HTICは日本にある東海大学とどう違うのですか? 日本からの学生が留学する大学だと思っていたのですが…
HTICは2年制の私立大学です。本校を卒業後に日本の東海大学に編入する学生も多数います。その際はほとんどの学部で3年次から編入できます。日本から多くの留学生を受け入れていますが、ハワイ現地の高校を卒業して本学に入学する学生もいます。
授業は英語で行うのですか? それとも日本語でしょうか?
授業は全て英語で行います。日本語を学ぶクラス以外では英語のみを使用することになっています。
日本語の勉強はできますか?
第二外国語として日本語を学ぶ授業があります。少人数制でしっかり日本語を勉強できる他、日本からの留学生との異文化交流の中で学べることも多くあります。
卒業後の進路には、どのような選択肢があるのでしょうか?
本学を修了することにより、短期大学士号(リベラルアーツ)が授与され、日本の大学でも単位認定されるため、日本やアメリカ内外の4年制大学に編入することができます。ハワイ大学や多くの米本土、日本の4年制大学との間では編入協定も結んでいます。
編入実績
<2024年U.S. News世界大学ランキング
上位100位以内の米国大学など>
●32位 テキサス大学オースチン校
●40位 ラトガーズ大学
ニューブランズウィック校
●53位 ミネソタ大学ツインシティー校
●58位 ニューヨーク州立大学
ストーニーブルック校 他
<日本の大学>
●東海大学
●関西外国語大学
● 立命館アジア太平洋大学
●テンプル大学ジャパンキャンパス
●埼玉大学
●熊本大学
●学習院大学 他
他の大学に比べて、なぜ短期間で卒業できるのですか?
アメリカの一般的な大学は2学期制ですが、HTICは春・夏・秋・冬の4学期制です。1学期は10週間で、短期大学士号の取得に必要な60単位を、最短で5学期(15カ月)で修得できます。どの学期からも入学可能なので、各個人の都合に合わせて、効率良く学ぶことができます。なお、卒業式は1年に2回実施しています。
入試方法はアメリカ式でしょうか?
アメリカのアドミッション制度です。書類とエッセイをウェブサイトから出願していただきます。
奨学金制度はありますか?
グローバル・シチズン・スカラシップという給付型の奨学金があります。GPAが3.5以上でボランティアを一定時間以上行っているなどの条件を満たすことで応募ができます。選ばれると、学期ごとに学費が最大で半額になります。
学費の目安はアメリカの大学同等なのでしょうか?
HTICの学費は、アメリカ本土の4年制大学と比べるとリーズナブル。なんといっても、短期大学士号の取得までの期間が短く、手頃な料金で日米の4年制大学への編入が狙えるしくみとなっています。本学は、日本の東海大学の資金を受けているためにこの金額に抑えることができるのも大きな利点です。右の表はハワイ州内の各校の授業料を比較したものです。
短期間&手頃な授業料で日米の4年制大学へ編入できる!
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在学生インタビュー
「“とりあえずコミュカレ”でなく、HTICだったから、フレキシブルな将来設計ができた!」
ハワイ出身でハワイの高校卒業後にHTICへ入学した2名の在学生に
お話を伺いました。HTICに入学した理由から学生生活、今後の進路
に至るまで本音を語ってくれました。
日本の大学に進学する気持ちを確信!
リウ・クリスティさん(2年次)
子どもの頃からアニメがとても好きで、アニメを通して日本語を学びました。日本に行くことが私の夢なんです。日本の友人たちは私の日本語を褒めてくれるのですが、自分では自信がかったのでしっかり学びたいと思ったのが、HTICに入学した理由です。また、この学校には日本から多くの学生が来ているので、言語だけでなく、ハワイにいながら日本と触れ合うことができると思ったからです。高校時代の日本語の先生がHTICの卒業生で、彼にも相談にのってもらいました。「高校卒業後すぐに進みたい道を決めることができない」と打ち明けた私に、先生は「HTICに行くことでいい経験が積めるはずだ」と言ってくれました。そして、何もやらないよりもリベラルアーツを勉強しながら模索していきたいと思い、決断しました。
HTICの特徴の一つが、クラスの人数が少ないことなんです。平均で10人くらいなのでこぢんまりした教室で授業を受けられます。人の名前をなかなか覚えられない私にとって、この人数ならすぐに覚えられて近しくなれるのもメリットだと感じます。宿題を限られた時間で終わらせるのが大変なときもありますが、それもよい勉強になっています。
現時点でもまだ何をしたいのかはっきり決まっていないのですが、この学校で日本の友人が増え、日本に行きたいという気持ちは強くなっているので、卒業したら日本の大学へ進学したいと考えています。気候の良い地方で、都会ではなく小さな街にある大学で勉強できたらいいなと思います。
リベラルアーツを学ぶ中で進路が見えた
コレア・チェイスさん(2年次)
あっという間に高校卒業を迎えた中で唯一決まっていたのは、いつか日本へ行きたいということでした。母は日系2世なのですが、あまり日本語を話さないので、僕も日本語が得意とは言えなかったんです。もっと勉強して祖父母と日本語で話したいというのも日本語の勉強のモチベーションになっています。
もちろん外国語として日本語のクラスをとっています。日本から留学している人も多く、彼らと話す機会もあるので日本のことを幅広く知ることができるのがうれしいです。日本人の友達もでき、自分の将来にとって良い経験ができています。
僕は規模の大きいクラスが苦手なので、少人数制で授業を行うスタイルも自分にとても合っています。つながりを持つことができますし、マンツーマンで勉強することにより自分自身が成長しているのを実感できるんです。
高校卒業の時点では、具体的に自分がしたいことがわからなかったので、その中で専門を決めるよりも、まずは一般教養であるリベラルアーツを学んだのは正解でした。フレキシブルに自分についてじっくり考えることができ、今、眼科医になりたいと将来が見えてきたところです。目が不自由な親戚がいるので彼らをサポートしたいですし、専門的な研究もしたいと思っています。
HTIC卒業後の進路は日本の大学を想定していたのですが、勉強したい専門過程が確定し、それにはカリフォルニア州の大学が適していることがわかりました。現在は米本土の大学への編入を目指しています。