2026年3月に開催される、野球世界一の国を決定する「2026 World Baseball Classic」。各国から一流選手が出場し頂点を目指すこの大会の、見どころを徹底解説!前回大会で熱狂した人も、WBCって何?という人も、これを読んで、大会を一緒に盛り上げましょう!
WBCとは?
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前回大会で最後の対戦バッターになったアメリカのトラウト選手。

2026 World Baseball Classic(以下、WBC)は、各国がぶつかり合う野球の国際大会。単なる親善試合ではなく、国対国の真剣勝負です。オリンピックの野球競技はアマチュアがメインであったのに対し、WBCはプロ選手も参加できるように作られた大会で、アメリカのメジャーリーグ(以下、MLB)を含む各国のプロリーグ所属選手が出場するのが特徴。まさしく「野球の世界一決定戦」と言える大会です。
そんなWBCは今回で6回目。ここまで2006年、09年、13年、17年、23年の5大会を開催。日本は全5大会に出場し、06年、09年、23年の3回で優勝、全出場国で最多の優勝回数を誇ります。アメリカもこれまで全5回に出場し、17年大会で優勝を飾っています。13年大会では、中米の強豪でMLBで活躍する選手も多数輩出し、今回の優勝候補の一つでもあるドミニカ共和国が優勝しました。
MLBに所属する選手は、大会スタート当初は出場に消極的な選手も多かったのですが、近年は積極的になっており、より各国の「真剣勝負」の意識が強くなってきています。今大会も、アメリカチームをはじめとする各国からMLBの主力選手が出場を表明し、大会開始前から盛り上がりを見せています。
ルール
今回大会には20チームが参加。5チームズずつが4つのプールに分かれ、総当たり戦の1次ラウンドが行われます(出場チームは次ページ)。各プールの上位2チームずつ、全8チームによるトーナメント方式となります。
WBCの大会独自ルール
延長戦…10回目以降はタイブレーク制(無死2塁からスタート。打順は9回終了時点から引き継ぐ)。引き分けはなく、
勝ち負けの決着がつくまで試合を続ける。
指名打者(DH)制…全試合で採用。
ピッチャーの球数制限(1試合あたり)…1次ラウンド:65球まで。準々決勝:80球まで。準決勝・決勝:95球まで。
ピッチャーの登板間隔…1試合で50球以上投球:中4日(4日間は登板不可)、30球以上:中1日、2試合連続投球:中1日
「ワンポイント」禁止…登板投手は一度登板すると、最低3人の打者と対戦、またはイニングが完了するまで交代できない。
ピッチクロックの採用…ピッチャーの投球間隔に15秒(ランナーなし)、18秒(ランナーあり)の制限。超えると「1ボール」。
バッターは残り8秒までに打撃姿勢を完了しなければならず、超えると「1ストライク」。
ピッチコムの採用…球種やコースなどをピッチャー・キャッチャー間で伝達できる電子端末。
拡大ベース…従来の15インチ四方より一回り大きい18インチ四方のベースを使用。
牽制回数の制限…ランナーへの牽制は1打席に2回まで。3回目はアウトにできなければボークとなり、ランナーが進塁。
出場国・スケジュール
プールA カナダ、コロンビア、キューバ、パナマ、プエルトリコ
プールB アメリカ、メキシコ、ブラジル、イギリス、イタリア
プールC 日本、オーストラリア、韓国、チェコ、チャイニーズ・タイペイ(台湾)
プールD ドミニカ共和国、イスラエル、オランダ、ニカラグア、ベネズエラ
3月5日(木)〜17日(火)※日付は全て現地時間
日本チームのスケジュール
(プールC)
場所:東京ドーム・東京都
3月 6日 (金) vs.チャイニーズ・タイペイ
3月 7日(土) vs. 韓国
3月 8日 (日) vs. オーストラリア
3月10日 (火) vs. チェコ
アメリカチームのスケジュール
(プールB)
場所:Daikin Park・ヒューストン・テキサス州
3月 6日 (金) vs. ブラジル
3月 7日 (土) vs. イギリス
3月 9日 (月) vs. メキシコ
3月10日 (火) vs. イタリア
その後のトーナメントの予定
3月13日(金)・14日(土) 準々決勝
場所:Daikin Park・ヒューストン・テキサス州・loanDepot Park・マイアミ・フロリダ州
3月13日(金)…プールAの2位対プールBの1位、プールCの2位対プールDの1位
3月14日(土)…プールAの1位対プールBの2位、プールCの1位対プールDの2位
3月15日(日)・16日(月) 準決勝
場所:loanDepot Park、マイアミ・フロリダ州
3月17日(火) 決勝
場所:loanDepot Park、マイアミ・フロリダ州
チケット情報

アメリカでの観戦
アメリカの入るプールB、ドミニカ共和国などの入るプールDのチケット、準々決勝以降のチケット、一般発売は1月15日から下記のWBCオフィシャルサイトで販売を開始しています。
https://www.mlb.com/world-baseball-classic/tickets
テレビ放送ほか

アメリカ国内では、主にFoxチャンネル系(FOX、FS1、FS2、the FOX Sports App、FOX ONE)が放送するほか、Tubiでも無料ストリーミングを行う予定です(各局の詳細な放送試合は今後発表)。
日本では、Netflixが独占配信することを発表。映像配信はNetflixのみで、それ以外にラジオ局のニッポン放送でも中継される予定です。
WBC出場国から 注目の3チームを解説!
【解説】
鈴木優さん

元オリックス・バファローズと読売ジャイアンツの投手。2022年に引退。現在はLA在住で、ジャーナリストやYouTuberとして活動中。
https://www.instagram.com/suzuqgram
日本代表・侍ジャパン!
前回に続き、日本チームは優勝候補。

短期決戦に強い選手が多いと言われる日本チーム、前回に続き連覇なるか?
投手陣予想「※」は編集時点で代表内定未発表の選手
松井裕樹(サンディエゴ・パドレス)、伊藤大海(日本ハムファイターズ)、大勢(読売ジャイアンツ)、菊池雄星(ロサンゼルス・エンゼルス)、種市篤暉(千葉ロッテマリーンズ)、平良海馬(埼玉西武ライオンズ)、石井大智(阪神タイガース)、菅野智之(ボルティモア・オリオールズ)、松本裕樹(福岡ソフトバンクホークス)、※山本由伸(ロサンゼルス・ドジャース)、※今永昇太(シカゴ・カブス)、※千賀滉大(ニューヨーク・メッツ)
打順予想
1番 近藤健介
2番 大谷翔平
3番 鈴木誠也
4番 吉田正尚
5番 村上宗隆
6番 岡本和真
7番 牧秀悟
8番 若月健矢
9番 泉口友汰
メジャーリーガーを
中心とした投手陣
参加が正式に発表された菊池投手に加え、山本投手、今永投手、千賀投手など、MLBで活躍する投手が先発の中心になっていくと見ています。WBCではMLBと同じボールを使用するので、それに慣れている、MLBで活躍するピッチャーが先発で投げてくれるというのは、日本チームにとっては心強いところ。
リリーフ陣は日本で活躍する選手が中心になると思います。対戦相手が彼らのデータをあまり持っていない分、有利に働くかもしれません。日本のピッチャーが使うスプリットボール(バッターの手前で落ちるボール)はMLBでは珍しく、国際大会で通用することも多いので、そこも見どころです。
隙がなくどこからでも
得点できる打線
1番には出塁が期待できる近藤選手を置き、2番大谷選手、3番鈴木選手、4番吉田選手と、MLBで活躍する選手を中心に据えると予想。やはり大谷選手、鈴木選手が打線のキーマンになるでしょう。5番・6番には今季MLBに移籍する村上宗隆選手、岡本和真選手が続くのではないでしょうか。キャッチャーはオリックスで山本投手とバッテリーを組んでいた若月選手がレギュラーになるのではと予想しています。キャッチャーを一人に固定するか併用にするのかは、予想が難しいところです。
過去最強チームの
呼び声高いアメリカ!

ヤンキースのジャッジ選手が早々に出場表明をしたことで、
各チームのスター選手が続々と参加を決めました。
メンバーだけを見れば今大会の大本命と言えます。
昨年のサイヤング賞
受賞投手がそろい踏み
パイレーツのスキーンズ投手、タイガースのスクーバル投手という、投手最高の栄誉であるサイヤング賞を2025年に受賞した二人をそろえた超豪華先発陣。二人のうち、決勝でどちらかが絶対に投げてくると思うので、決勝で日本チームとの対戦が見たいですね! さらに、ジャイアンツのウェブ投手も昨シーズンの奪三振王ですし、ツインズのライアン投手も13勝を挙げたピッチャー。先発ピッチャーだけでもオールスターレベルの選手が4人そろったなという印象です。リリーフにも、167キロのMLB最速記録を持つミラー投手がいるなど、見どころが多いです。
ジャッジ選手が引っ張る
オールスター野手陣
1番にはショートのウィット・ジュニア選手を置き、2番には誰もが認めるスーパースターのジャッジ選手、3番には昨年ア・リーグで60本塁打を記録したローリー選手、4番には大谷選手を抑えて昨年ナ・リーグの本塁打王に輝いたシュワーバー選手、5番には同じくフィリーズのハーパー選手という並びを予想しています。本当にとんでもないメンバーがそろっていますね。6〜9番は誰がどこに入ってもしっかり仕事をするだろうというメンバーで、上位打線と比べると順番は流動的になると考えています。
投手陣予想
Paul Skenes(ピッツバーグ・パイレーツ)、Garrett Whitlock(ボストン・レッドソックス)、Matthew Boyd(シカゴ・カブス)、Nolan McLean(ニューヨーク・メッツ)、Clay Holmes(ニューヨーク・メッツ)、Joe Ryan(ミネソタ・ツインズ)、Tarik Skubal(デトロイト・タイガース)、Logan Webb(サンフランシスコ・ジャイアンツ)、David Bednar(ニューヨーク・ヤンキース)、Mason Miller(サンディエゴ・パドレス)、Clayton Kershaw(ロサンゼルス・ドジャース)
打順予想
1番 ボビー・ウィット ジュニア
2番 アーロン・ジャッジ
3番 カル・ローリー
4番 カイル・シュワーバー
5番 ブライス・ハーパー
6番 コービン・キャロル
7番 ブライス・トゥラング
8番 ガナー・ヘンダーソン
9番 バイロン・バクストン
鈴木さんが語るWBCならではの注目ポイント
WBCはMLBのルールに準じるところが多く、MLB仕様のボールの使用、ピッチクロックやピッチコムの運用、牽制回数の制限など、普段日本でプレーする選手にとっては慣れないルールも多いです。こうしたルールに普段MLB以外でプレーする各選手がどう適応するかも、WBCならではの見どころです。
また、日程的にはアメリカに有利になるように組まれているのが正直なところで、日本チームは日本での予選からアメリカでの決勝トーナメントまで間が数日しかないという厳しいスケジュール。ですがやはり日本人としては、それも乗り越えて日本チームに優勝してほしいなと思っています!
アメリカに負けず劣らずの
タレントぞろい・ドミニカ共和国!

日米に加え、このドミニカ共和国が今大会の三強と予想。
特に打線の面では、アメリカに匹敵する破壊力があります!
投手陣は日本・アメリカには
やや劣る?
ピッチャーでは、マーリンズのアルカンタラ投手、ブルワーズのペラルタ投手が強力な二枚看板ですが、それ以外のMLB所属の投手陣が出るかどうか定かではなく、ピッチャー陣は、日本・アメリカほどはそろっていないという印象を持っています。
勢いに乗ったらアメリカより
怖い打線⁉
打線を見るとアメリカに負けないラインナップで、ほとんどのチームには打ち勝つのではないかというのがこのドミニカ共和国です。誰が出てきても恐ろしい、見ていて楽しい打線という印象です。
打順予想
1番 フェルナンド・タティス ジュニア
2番 フアン・ソト
3番 マニー・マチャド
4番 ウラジミール・ゲレーロ ジュニア
5番 ホセ・ラミレス
6番 フリオ・ロドリゲス
7番 ケテル・マルテ
8番 ジャイネル・ディアス
9番 ヘラルド・ペルドモ
その他の注目チーム
①チャイニーズ・タイペイ
日本のプロ野球が愛されている文化もあり、最近は野球人気が非常に高まっています。近年は国際大会でもいい成績を残しています。日本チームが1次ラウンドの1試合目で対戦するチームなので、日本としては初戦でこのチャイニーズ・タイペイに勝ち、1位で1次ラウンドを通過することが大切になってくると思います。
②メキシコ
前回の2023年大会で準決勝で日本と大接戦を繰り広げたメキシコ。前回よりはメンバーは劣るのではないかと見ていますが、ドミニカ共和国と同様、ラテン系で勢いが乗ってくると止まらないチームなので要注意です。順当にいくと、今大会でも準決勝で日本と対戦する可能性があります。
③プエルトリコ
プールAを1位で通過するのではないかと予想しているチームです。メッツのリンドーア選手、2026年シーズン、ドジャースに移籍したディアス投手という投打の柱となる選手がいます。また、日本に近い緻密な「スモールベースボール」ができるチームです。
④キューバ
日本の福岡ソフトバンクホークスのモイネロ選手や北海道日本ハムファイターズのマルティネス選手など、日本の野球になじみの深い選手がいて、日本のプロ野球ファンの方は応援したくなるチームかもしれません。
特別エッセー
人や国、それぞれの事情や思いが交錯するWBC
文:青池奈津子
コスタリカとホンジュラスに挟まれた国、ニカラグアでは野球が国技らしい。ドミニカ共和国やプエルトリコといったカリブ海沿岸の野球大国を思えば不思議ではないが、同国出身の大リーガーは歴代で16人。現役はわずか3人だ。代表チームがようやくWBCに初出場した3年前まで、私のようにその存在を意識したことがなかった人も、きっと少なくないと思う。
前回大会で唯一、メジャー契約のオファーを受けたのが、そのニカラグア代表最年少投手、デュケ・ヘバートだった。ドミニカ共和国戦で、フアン・ソト、フリオ・ロドリゲス、ラファエル・デバースという大リーガー3人から3奪三振。その様子を見ていたタイガースのスカウトが、試合直後にオファーを出したのだ。本国で野球をしていただけでは、きっと叶わなかった夢だ。
WBCには、国同士の白熱した戦いの裏側で、こうして選手の人生を大きく動かしてしまう側面もある。正直に言えば、WBCが始まった当初は今ほどの盛り上がりはなかった。私が初めて取材したのは2009年の第2回大会だが、国際大会への本気度が高い日本は別として、アメリカではまだ手探り感が強かった。大会関係者が参加者を説得して回っても、メジャーリーガーたちの反応は今ひとつ。当時リポーターをしていた日本のテレビ局の朝番組からも「そこまで話題になっていないから、初戦だけ取材すればいい」と言われ、私は3日分の荷物だけを詰め、ニューヨークから西海岸へ飛んだ。
ところが、蓋を開けてみると大盛り上がり。侍ジャパンはライバル韓国との激闘を乗り越え、劇的な連覇を達成。メキシコ戦では、まるでメキシコにいるのではないかと錯覚するほどの熱狂的な声援に包まれ、決勝戦では、西海岸にこれほど多くのアジア系ファンがいたのかと、日韓の大歓声に驚かされた。重圧のあまりイチローさんが胃潰瘍になっていたことは有名だが、それほどまでに球史に残る名場面が次々と生まれた大会だった。当然、私は帰れるはずもなく、下着や衣類を買い足しながら、結局12日間、現地からその熱気を伝え続けることになった。WBCは、いつもこの繰り返しだと思う。
アメフトやバスケットボールの方が人気の高いアメリカで、国内市場だけでは限界を感じていたMLBは、「野球でもサッカーのワールドカップのような大会を作り、グローバルな競技にしたい」という構想を描いた。しかし、ただでさえ長いシーズン前に怪我のリスクを負う必要はないと球団オーナーや選手らも反対。それでも逆境を乗り越えて開催に漕ぎ着けると、世界は思った以上に国際大会を渇望していた。理由はシンプルだ。言語や文化が違っても、「母国のために戦う」「母国チームを応援する」ことは、万国共通の喜びなのだ。参加した選手の多くが「人生で最も楽しかった大会の一つ」と口にし、観客動員、視聴率、スポンサー数は大会を重ねるごとに増えていった。
アジアや中南米の盛り上がりに後押しされ、アメリカも次第に本腰を入れるようになる。人気が上がれば出場を希望する選手が増え、大会のレベルも上がる。少年時代にWBCを見て憧れていた世代が大リーガーとなり、代表に名を連ねるようになった。大谷翔平や、今回のアメリカ代表の分厚い選手層は、まさにその象徴だ。私はその裏側にある、さまざまな国のさまざまな個人が抱える情熱がとても好きだ。例えば、侍ジャパンでは、第2回大会に出場した岩隈久志さん。自分とは無縁だと思っていた大リーグを初めて身近に感じたのがWBCだった。
「僕もやってみたいと思ったんです。松坂さんとイチローさんがいて、大リーグで活躍している選手のそばにいると、すごく自由だなって。通用するか試すとかじゃなく、僕も大リーグの野球をやってみたい。野球人生は一度きりだからって」。
楽しそうに野球をする大リーガーに憧れを抱いた岩隈は3年後、マリナーズ移籍を果たす。17年に話を聞いた際、09年にアメリカの球場で嗅いだ匂いを、今でも思い出せると目を細めていた。
WBCがユニークなのは、国籍だけでなく、ルーツを大事にする点だ。イタリア代表のジェイソン・グリリは米国出身だが、75%イタリア人の血が流れており、19歳の時にイタリア代表として1996年のアトランタ五輪に出場するため招待された。胸を弾ませイタリアまで行ったジェイソンを待っていたのは、憤慨したイタリアチーム。自分たちだけで予選を突破したのに突然やってきたアメリカ人に「彼が出るならボイコットする」と断固拒否し、ジェイソンはトンボ帰りを余儀なくされた。
「地元ではオリンピック出場を本当に喜んでくれて、パレードまでして送り出してくれたのに、チームに入れてもらうことさえできなかった。恥ずかしかったし、悔しかった。帰り道は涙が止まらなかった」。
だからこそ、10年後、WBCという舞台で再びイタリア代表になれる機会が訪れた時、ジェイソンに迷いはなかった。
「僕はイタリア人であることを誇りに思うよ」。
3度のWBC出場が、その言葉の重みを物語っている。なお、現在のイタリア代表は、半数近くが国外生まれの選手だ。
イスラエル代表に至っては、全員がユダヤ系アメリカ人だ。彼らはイスラエルに出向き野球教室やチャリティーを通じた普及活動も行なっている。代表の1人が「ゴールは40年のオリンピック。イスラエル生まれのイスラエル国民だけで構成された野球チームを作るんだ」と教えてくれたが、彼らの努力の甲斐あって、70年代後半まで野球自体が存在しなかった国に、今では立派な球場が建っている。
15年にキューバから亡命し、大リーグ入りしたランディ・アロザレーナは、自分を救ってくれたメキシコの代表でプレーするため、市民権が欲しいとインスタグラムでメキシコの大統領に直談判。その熱意が届き、見事23年大会出場を叶え、メキシコでも大人気だ。
野球を中心に、それぞれの事情やそれぞれの思いが交差するWBC。今年はどの国でどんなヒーローが誕生するのだろう。

あおいけ・なつこ◉元中部日本放送アナウンサー。現在はLA在住の女優でBBWAA(全米野球記者協会)所属のMLBライターとしても全米を取材で飛び回る。『東京スポーツ新聞』で『元局アナ青池奈津子のメジャー通信』を連載中。
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