ワタベウェディング ハワイ支社 ゼネラルマネージャー　　吉田 勝彦

美しい自然に包まれたチャペルでの挙式を叶えるリゾート婚を提唱して40年の実績を誇り、今や〝リゾ婚〟という言葉を浸透させたワタベウェディング。GMとしてハワイに着任した吉田勝彦さんに転機を伺った。

大学を卒業後、外資系アパレル企業に就職し、店長として約80名のアルバイトスタッフと働いていました。あるとき、軽い気持ちで転職サイトに登録。ホテルとベンチャー企業の合弁事業（ブライダルコンサル）に興味を持ち、転職しました。

入社数年後の２００５年、一つ目の転機が訪れました。

合弁事業が終了となり、社長から「ホテルに残るか俺のところで働くか？」と尋ねられたのです。まるで「父さん母さんは離婚するからどっちにつく？」と言われた心境です。悩んだ挙げ句、ホテルのブランドの魅力よりもこの人と働いてみたいと思い、名も知らぬベンチャー企業に入社。リクルート出身の社長だけにとにかくスピードが速く、求められる物は計り知れないものがありました。企画書を目の前で破られたり、やり直しは日常茶飯事。徹底的に鍛えられる一方、役職呼称を嫌いフラットで風通しの良い風土を作り、仕事を楽しむという組織作りも学びました。

その企業は沖縄万国津梁館のウエディングも手掛け、少子化や婚姻組数減少という環境下、家族や友人だけでリゾート地で挙式するニーズはさらに高まり、沖縄はハワイ、グアムに次ぐ規模になる兆しがありました。

意を決し転職して沖縄へ　急成長期に携わる

そんな沖縄に惹かれ、２００７年秋に一大決心して退職。これが第二の転機です。すぐさま沖縄へ向かい、知人を介して沖縄ワタベウェディングの面接を受けました。そこで出会った当時の沖縄ワタベの社長も私の人生に大きな影響を与えた一人です。常に新しいもの追いかけ、数年で沖縄に5つのチャペルを立ち上げ、２００９年には４０００組を取り扱うことに。そんな急成長期に携わり、多くの経験を重ねました。

２０１０年の秋、メルパルク仙台に出向しました。ところが翌年に震災が起き、8カ月に及ぶ休業期間を強いられました。その間も付いて来てくれた現地のメンバーには今でも感謝しています。

グアムへ初の海外赴任　地元の人たちに多くを学ぶ

その後東京、沖縄を経て２０１５年にグアムへ赴任したのが第三の転機です。

観光客の減少に伴いウェディング市場も厳しい状況下、日本人雇用確保が難しい中で現地では地元のスタッフが裏方的な役割をしていることに疑問を感じました。役職で呼ぶことを禁止し、地元スタッフと気軽に会話することで日本とは違う考え方を学ぶことができました。運営体制を変え、地元スタッフをメインで接客にあてるとお客様の評判も上々に。さらにウェディング以外の売上獲得のため、ビジネスライセンスを取得し、送迎サービスやホテルの仕入れを行い、団体宴会や専門学校の研修受け入れなどに取り組みました。これは地元コミュニティーに積極的に足を運び、そこで出会った方々から得た知恵やサポートのおかげでした。

昨年着任したハワイは多くの人を惹きつける場所。一組でも多くのお客様が笑顔溢れるハワイで挙式していただけるよう、その魅力や文化、考え方を学んでいるところです。

(2019年1月1日掲載）

※このページは「ライトハウス・ハワイ 2019年1月1日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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