長く続いていたアメリカ大統領の選挙戦が終わりましたね! 皆さんは選挙戦の情報をフォローしていましたか? 私は3度のディベートも意味がちゃんと分かるまで何度も繰り返して見ました。自分のスケジュールの合間を縫って、時には茶碗を洗いながら、時には洗濯をしながら、CNN、FOX、ABC等の各ニュースチャンネルもそれぞれチェックしていました。
というのは今回の選挙戦の感想として、いかにメディアのプレゼンテーションのオンパレードであったか…、そんなところに興味を覚えたからです。各局によって、例えばクリントン前国務長官の私用メール問題や財団のお金の私的使用疑惑等をよく調べ上げてあって、テレビでバンバン包み隠さずに取り上げていました。、そして、同じ事柄でもメディアによって取り上げ方が違っていたりして、全部素直に飲み込むと分からなくなってしまいそうでした。
そんなメディア合戦に気が取られてしまい、すごく集中して見ているので、途中休憩がてらにゴシップ雑誌をチェックしたりして、すっかり仕事が遅れてしまいました。けれども、このような出来事から得る「気づき」がとても大切なんです。
他に、この大統領選で気づいたことは、とてもアメリカ人らしい面である「家族愛」です。トランプの長女イバンカさんを始め、息子たちも次女も皆登場していたように、候補者本人だけでなく、子どもたちも含む家族全員が出てくるところは、日本人とは違う面だと感じました。
スピーチでも、トランプ氏の妻、メラニア夫人は外国からアメリカに来て子どもを育てながら一生懸命生きているんだと言ったし、クリントン氏は娘の妊娠のことや孫の誕生日のことをスピーチに持ち出し、だから、子どもたちの未来のために教育にお金をかけると誓った。一見そんな個人のことと政治が何も関係ないように思えるけれど、そこを表面に出して売り込むのがアメリカ人なんだと改めて思いました。
もうひとつ気づいたことは、トランプ氏が自分のキャンペーンマネージャーをクビにしたことから、日本人だったら、「忠誠心があるから」とか、「一生懸命がんばってるから」等という理由でクビにしたりなんかしないでしょうが、アメリカ人は意見が合わなかったりすればクビにしたり、お互いに離れていったりするということです。オバマ大統領の異母兄が共和党を支持すると言ったことも話題になっていましたね。兄弟だろうと、自分の信念に合う方を支持するという、そんなはっきりした態度を表すのが、とてもアメリカ人らしいことと思いました。
私たち日本人は選挙権があるなしに関わらず、ハワイ州というアメリカの一部に住んでいるのですから、選挙には興味を持つべきでしょうね。のんべんだらりと暮らしているのではなくて、自分の目と耳で体験することです。それが必ず将来の役に立つと信じましょうよ。
(2016年12月1日掲載)