環境問題についての話を書くようになってから、たくさんの反響をいただきました。特にプラスチック製のゴミ問題については、今年7月、米スターバックスが全世界で展開する2万8000店舗での使い捨てプラスチック製ストローの使用を2020年までに廃止する方針を発表するなど世界でもいろいろな動きがありましたね。
ところで9月の上旬、ある女性から突然メールをいただきました。私の環境問題の記事を読んで共感してくださったとのこと。訪ねて来られた彼女は、蜜蝋を使って作ったフードラップを販売する会社の経営者で、2年ほど前より、エコフレンドリーなBeeswax food wrapをノースショアの自宅で一人で作り、販売されています。このラップは主にオーガニックコットンにハワイ産の蜜蝋を塗って製造し、蜜蝋が持つ自然の抗菌作用で野菜や果物を新鮮かつ長持ちするように保存するもの。蜜蝋のほか、100%自然の樹脂やオーガニックホホバオイルも使用し、コットンに柔軟性を出しています。そのため手の温もりだけでラップが曲がったり、引っ付いたりと自由自在なため、野菜、果物、サンドイッチなど、どんな大きさの物でも包み込むことが可能です。折り紙が上手な方だと、このラップでお皿を作り、野菜などを盛り付けることもできるでしょう。使用後は簡単に水(お湯では蜜蝋が溶けてしまうので)で洗い流すだけで、約200回ほど繰り返し使用できます。しつこい汚れには、一滴の洗剤を手のひらに落とし、優しく洗い流すだけで元の綺麗なフードラップに。サイズも大中小とあり、包むのが楽しくなるような可愛い柄がそろっています。全てが自然由来の物で作られているため、最後は使い捨てではなく堆肥にできます。
もう一人、私の記事の切り抜きを手に持ち、突然オフィスに訪ねて来られた方がいました。私は不在でお会いできませんでしたが、私の記事を読んで大変共感してくれたようです。彼はなんと博士号を持つサイエンティスト。「プラスチックゴミ問題については今、我々がこの瞬間から何かを行なわないと将来とんでもないことになる」と熱弁されていたそうです。ハワイだけでなく、日本に住んでいらっしゃる方も私の記事を読んでくださるようで大変嬉しかったです。
何度も言うようですが、記事を読むだけではダメで、一人一人が少しでも意識を持って生活していくことが大切です。大きいことを始めましょうと言っているわけではありません。カフェに行ったとき、ストローを使わないだけでもいいのです。みんなで少しづつ何かをやっていきましょう。あなたの「行動力」をぜひお聞かせいただければと思います。
(2018年10月31日掲載)