チョイズ・キッチン

実は男性にも更年期がある、ということをいつかどこかで聞いたことがある。疲労や鬱を感じるそうだ。そう言えば最近、疲労はあるし、ときには鬱も感じる。ロマンスへの興味が低下するのも症状のひとつらしいが、これは更年期というよりは、僕のような既婚のアジア人の男たちにはつきものなのだと思っていた。韓ドラを見ていると、ロマンチックなアジア人は、どうも韓国人だけのように思えてくる。だが、これまた韓ドラのストーリーから判断すると、韓国では、記憶喪失症になり、それが原因で例えば歯のガンみたいな前代未聞の生命を脅かす訳のわからない病気になってしまう交通事故もとてつもない頻度で起こるようだから、韓国人男性が並外れてロマンチックかどうかの真偽は定かでない。主人公の男女が結婚し、義父母と同居するというストーリー展開にすれば、きっとロマンスなんてこれっぽっちもないドラマになるはずだ。

 

僕たち夫婦は、ときどき生活にちょっぴりスパイスを加えるために、新しくオープンしたコリアンレストランに行ってみたりする。ただ、今回ご紹介する『チョイズ・キッチン』は、必ずしも新しいとは言えないのだが。この店のことを僕も僕の妻も、自分たちがまだ高校生だった頃からワイキキにテイクアウトレストランとしてあったのを覚えている。そしてあの頃僕たちは、お互いのことが全然好きでなかったのも忘れていない。

 

そんなことはさておき、チョイズ・キッチンには、実は僕が知っていた以上に長い歴史があった。1980年にカピオラニ通りの現在「スラ」がある場所に「チョイズ焼肉」としてオープンしたのがはじまりだった。当時ハワイ初の焼肉店とされていたこの店では、焼肉だけでなく純豆腐や鍋料理も扱っていた。1987年に、まだバニヤンの木の下にキッチュな土産品を売る屋台が集まっただけだったインターナショナル・マーケットプレイスに移転。それを機に店名も「チョイズ・キッチン」に変わった。この店が2013年にクローズしたときは、いっしょに行ったことはなかったものの、僕も僕の妻もとても残念に思った。ところが2017年9月、チョイさんの娘のジーニーさんがサウス・キングストリートのケエアウモク通り近くに新たな店をオープン。そう聞いて僕らは早速足を運んだのだが、びっくりしたことに4年間のブランクにもかかわらず、前と全然変わりなく、コックさんも同じ人がちゃんとそこにいたのだ。

バーベキューショートリブ&スパイシーポークのテイクアウトプレート

 

カルビ、プルコギ、スパイシーポーク、スパイシーチキンなどの定番から、もう少しレアなスパイシーポークリブ、イカなど僕たちのお気に入りのバーベキュー料理やコンビネーションプレートが全部揃っていることがわかって喜んだのは言うまでもない。丼物もビビンバだけでなく、チキンテリヤキ、ビーフテリヤキ、スパイシーポーク、牛肉マッシュルーム炒め、牛肉ナス炒め、豚キムチ、イカ炒めなど種類豊富。丼は急いでいるとき特にありがたい。プレートには、ベジタリアンパンチャン(おかず)、鯖、ミートジョン、海老のジョン、マンドゥ、テリヤキサーモン、あと丼にのっている肉なんかもある。

カウンターに立つサービス精神旺盛なジーニー・チョイさん

 

ご飯系が好きならば、ミートとコンビになったキムチチャーハン、またはそれよりオーソドックスな味のレギュラーフライドライスがオススメ。麺類には、各種焼きそば、チャプチェ、そしてピリ辛スープ麺がある。これだけのチョイスがあれば十分に思えるのだが、さらにポークキムチチゲ、スンドゥブ(純豆腐)、スープ餃子、ビビンククス(ビビン麺)、ネンミョン(冷麺)、そしてビビンネンミョン(ピリ辛版そばの冷麺)まで揃っている。これらのほとんどは、インターナショナル・マーケットプレイス店ではもうやっていないか、オプションが限られている。

 

値段は、$8.95~$18.95とかなりお手頃。量たっぷりなのもうれしい。プレートメニューはパンチャン(おかず)付きで、菜心、もやし、わかめのナムルや、キムチ、チャプチェ、さつま揚げ、じゃがいも煮など10種類以上揃った中から好きなのがいくつか選べる。ロコはマカロニサラダが外せないかもしれない。

 

新しいチョイズ・キッチンでコリアン料理を食べていると、古き良き頃の思い出が蘇る。はじめはお互い顔を合わせるのさえ耐えられなかったほど嫌いだったのに、それがいつの間にか恋に堕ちた。僕たちは今でもときどきロマンチックなひとときを持つようにしている。スーパーブルーブラッドムーンが巡ってきたとき、そしてどちらかがホルモンのバランスを崩していない限りの話だが。自分たちの生活だけで十分にドラマがあるんだから、僕たちには韓ドラなんてぜんぜん必要ない。

 

 

 

チョイズ・キッチンChoi’s Kitchen
1427 South King St., Honolulu
808-200-5859
▶ 営業時間:水~月曜 10:30 – 20:30(火曜定休日)
▶ 取扱クレジットカード:ビザ、マスターカード、JCB

ショーン・モリス

ショーン・モリス◎ マーケティング会社社長。ハワイ随一のグルメ通として知られている食いしん坊。

ソーシャルメディアも発信中
Twitter: @incurablepicure
Instagram: @incurablepicure

 

(2018年3月16日掲載)

※このページは「ライトハウス・ハワイ 2018年3月16日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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