～お受験嫌いなママが明かす「ここだけの話」～第231　　【長い夏休みの過ごし方】

　学年末が近い４～5月は学校行事も増え、落ち着かない時期だと思います。5月末から約2カ月続く夏休みの予定は決まりましたか？ 子どもの予定を組むのに苦心しているご家庭も多いのではないでしょうか。
■サマースクール
　公立校では6月にサマースクールを開講しています。学区内の数校で集中して行われ、いずれも有料です。スケジュールは午前中4時間程度で、小学校のサマースクールでは、補習を主な目的としています。
　中学では科目別に登録するシステムになっているので、前年に落とした単位を修得する目的で受講する生徒も多く、授業は通常と同じ内容で宿題も出ます。
　選択科目が増える高校では、前年度に落とした単位を履修するだけでなく、次の学年でより難易度の高いクラスを取るために、翌年の単位を先取りする生徒が増えます。私立校や他校のサマースクール、またはオンラインコースで履修した単位を認定してもらうこともできるので、サマースクールではいつもと違った学習体験をすることができます。
■楽しいサマーファン
　サマースクールとは別に、州の公園局が主催する小学生向けのサマーファンもあります。ゲーム、クラフト、水泳、遠足といったアクティビティー主体の楽しい内容で、地元のコミュニティセンターで行われます。
月～金曜の午前8時30分～午後２時／7週間のプログラムの料金がたった25ドルと格安のため、5月初旬の登録日には早朝から長蛇の列ができる人気プログラムで、毎年九千人余りのハワイの子どもたちが利用しています。州教育局のHPに募集要項が発表されますので、登録日に遅れずに申し込みをしてください。
　また、公立小学校のキャンパスを借りて、カマアイナキッズなどの業者が有料で運営するサマーファンも人気です。プログラムは1週間単位の登録制で、料金は早期申し込みだと1日１４８ドル～１８５ドル、半日１２５ドル～１５５ドル。その他にYMCAにも同様のサマーファンがあり、プログラムは1週間単位の登録制で、料金は２２０ドル～。西オアフにあるキャンプ・アードマンでのデイキャンプ２７５ドルも用意されています。
■その他のプログラム
　前述のサマースクールやサマーファンを利用している家庭が多いですが、スポーツや芸術などの教育機関が夏に開催するプログラムもあり、3月後半に募集が始まります。料金はかなり高めですが、普段から続けているスポーツなどを極めるために参加する子どもも多いです。また夏に新しく体験したことが向いていれば、習い事として継続しても良いかもしれませんね。ただし人気プログラムはすぐ満員になるので、申し込みはお早目に。
　また6月中旬～8月中旬に行われる私立校のサマースクールは、私立校を受験する家庭を中心に根強い人気です。サマースクールでの学習態度が良ければ、受験時にプラス評価につながることもあり、子どもも学校の雰囲気に触れることができます。
■日本の学校に短期留学も
　日本国籍の子どもは、6～7月にかけて日本の学校に短期入学することもできます。私も地元の公立幼稚園と小学校に毎年子どもを通わせていました。子どもにとっては、学校生活の違いにびっくりした異文化体験の連続でしたが、毎年続けることでお友達も増えて楽しくなりました。日本語や日本的な感覚を身に付けることができ、日本の祖父母や従兄弟と触れ合う貴重な体験だったと思います。事前手続きについては、直接学校に問い合わせてみてください。楽しい夏休みになりますように！

スピアかずこ
1964年愛媛県生まれ。大阪•京都•オ
レゴンで学生時代を過ごす。京都女子
大学短期大学部卒業。88年ハワイに
移住し結婚。ハワイの公立校で教育を
受けた長女は現在アメリカ本土で大学
院生、次女はハワイ大学へ通う。雑誌
やウェブでの執筆活動を精力的に行っ
ている。共著に『ハッピー•グルメ• ハワ
イ』(双葉社刊)

※このページは「ライトハウス・ハワイ 2023年4月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。

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