来院したシナモン君
日本に行くための準備をしてもらいに来ました!
クリスマスから年末にかけて、ハワイではとても賑やかになり、楽しい数週間が続きますね。ですが、めでたい時期であると同時にワンちゃんやネコちゃんたちにとっては、胃腸炎やストレスなど、いろいろと負担になりやすい時期でもあります。
今回は忙しないこの季節に合わせて、ペットたちの安全のために気を付けなければいけないことをいくつか紹介します。
①食事に注意
クリスマスや年末の食事はおいしいものが多く、かわいく(またはうっとうしく!?)おねだりしてくるワンちゃんネコちゃんを退けるのは至難の業でしょう。しかし、人間の食べ物は犬や猫にとって有害であることがあります。チョコレート、にんにく、玉ねぎ、キシリトール入りガム、ぶどうなど、ペットに有害なものを知っている方も多いのではないでしょうか。また、毒性はなくとも、高脂肪の食事は胃腸炎を引き起こす可能性があります。食べ物をおねだりするかわいい誘惑に負けず、ペットのために安全なおやつを用意しましょう。
②デコレーションとプレゼント
クリスマスツリーやプレゼントのデコレーション、ギフトラッピングに使用されるリボンやテープなどは、ペットにとって興味を引くものです。これらの物品を噛んだり飲み込んだりすることがあるため、注意が必要です。最悪の場合、これらの物は胃腸に詰まってしまい手術をして取り除かなければいけない状況まで陥ることもあります。ペットの届かない場所にデコレーションを配置して、小さな部品はしまっておきましょう。
③ペットへのストレス
祝日には家庭が賑やかになり、多くの訪問者や騒音があります。これらの変化は犬や猫にとってストレスの要因になることがあります。特にハワイでは年末の花火と爆竹は大問題ですよね。詳しい対処法は7月号を参照していただきたいと思います。もしワンちゃんネコちゃんが毎年お薬を飲んでいるのであれば、早いうちにかかりつけの獣医師へ相談してくださいね。
④動物病院の休み
かかりつけの獣医師さんたちもクリスマスから年末にかけてはお休みする方も多いと思います。念のため、祝日の営業時間を確認して、もしも愛犬愛猫の体調に異常を感じた場合のために、オアフ島にいくつかある24時間体制の動物病院の場所や連絡先を把握しておくことも大切です。
クリスマスと年末は家族との楽しいひとときを過ごすための素晴らしい機会ですが、ペットの健康も考慮して祝いましょう。ワンちゃんネコちゃんを含めたみんなにとって安全で幸せな祝日を楽しむために、今回のコラムが役立つことを祈っています。それでは、良いお年を!
Dr. Makoto Sakamoto
獣医師(D.V.M)。大阪府出身。タフツ大学・獣医大学卒業。2023年共同オーナーとして『アイナハイナ・ベタリナリー・クリニック』を開業。
アイナハイナ動物病院
Aina Haina Veterinary Clinic
820 W Hind Dr. Ste, 1224
Honolulu
TEL 808-453-5000
診療時間
https://ainahainavet.com
※このページは「ライトハウス・ハワイ 2023年12月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。