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ADVIS(アドビス)法律事務所 代表・弁護士 /マロッツ(古屋)有沙

日米の法律が絡み合い、「こんなはずじゃなかった」と後悔する人も少なくない相続問題。その数々を解決へと導くADVIS法律事務所代表のマロッツ(古屋)有沙弁護士に、現在の活躍に至るまでの転機を聞いた。

 

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 父はハワイ島ヒロ出身の日系アメリカ人、母は日本人で、私は滋賀県で生まれました。

 中学まで公立校に通っていた私に最初の転機が訪れたのは、高校進学のときでした。塾の先生に「日本の公立校は合わないと思う」と言われ(笑)、同志社国際高校を紹介されたのです。生徒の8割ほどが各国からの帰国生。服装や髪型なども自由な校風で、「〝違う〟という共通点からの出発がモットー。違って当たり前です」との校長先生の説明に感動し、必死に勉強して入学しました。

 ここで友人を通して、世界の言語や文化、価値観に触れたことは、その後の人生に影響を及ぼす転機となりました。

日米の言語と文化の理解、スキルを生かせる場を模索

 身に付けた英語をツールにできる専門知識を学ぶため、弁護士を目指し、大学は法律を専攻して、ロースクールへ。インターンで大阪の弁護士事務所に入りましたが、会社に寝泊まりするほどハードで「弁護士とはこんな職業なのか?」とたじろぎ、ロースクールを卒業したにもかかわらず電力会社に就職しました。

 カスタマーサービスに配属されたものの、どうしても合わず、3カ月で退職。アメリカで弁護士になろうと決意しました。2013年、父の地元であり親戚がいるハワイへ。この決断も大きな転機でした。

 すぐにパラリーガルとして法律事務所で働き始めました。その後、ハワイ大学ロースクールに通い、2年間勉強し、弁護士の資格を取得。ローカルオフィスでの勤務を経て、2021年に独立しました。

 相続の弁護士を志したのは、ハワイには日米に資産を持つ方が多い一方で、両国の言語や文化を理解する専門家が少ないと感じたからです。そして自分のコミュニケーション能力を生かせる分野を模索する中で「これだ」と確信しました。徐々にご依頼が増え、オフィス設立に至りました。

 お客さまの中には、英語をあまり話さず、アメリカ人のご主人に全てを任せる方も多く、先立たれてパニックになり、書類の山を抱えて来られることもあります。時にはセラピストのような役割も担います。私たちのチームは、日本の文化を理解するメンバーがそろっているため、お客さまの気持ちに寄り添えるのだと思います。帰り際に、「丁寧に仕事をしてもらえた」と感じていただくことを、全員が大切にしています。

一度きりの人生。人の役に立ち、自らの人生も充実を

 2013年にハワイへ移住してから、休む間はありませんでした。それでも走り続けられるのは、人の人生に直接変化をもたらし、感謝される仕事だからです。その幅を広げるため、ワシントン州とカリフォルニア州にもオフィスを開設しました。

 一方で、この仕事を通して強く感じたのは、「人生は一度きり」ということです。だからこそ人生を楽しむ意識を持つようになりました。高齢になっても元気な方には共通点があります。運動、仕事、そしてコミュニティーを持っていること。そうした方は生きる力が強く、周囲と支え合いながら暮らしています。この仕事を通して皆さまの人生のお役に立ち、自分自身の人生も充実させていきたいと考えています。

日米の言語と文化を理解する素晴らしいチームのメンバーたちと共に


Allisha Furuya Marotz◎滋賀県生まれ。2013年に同志社大学法学部法科大学院(ロースクール)卒業、電力会社に就職。同年に退社後、ハワイへ移住して法律事務所に勤務。2016年にハワイ大学法科大学院(ロースクール)へ入学。2年間で修了、2018年に司法試験に合格。2021年に独立し、ADVIS法律事務所を設立。

※このページは「ライトハウス・ハワイ」 2026年5月号掲載の記事です。

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