怖がりだけどとってもいい子なMyu ちゃん
おかげさまで今年の2月に、アイナハイナ動物病院は開院2周年を迎えました。たくさんの飼い主さんたちやペットたちに支えられてここまで来られたことを、心から感謝しています。これからもいろんな飼い主さんたちとペットたちの支えになれるよう、邁進してまいります。
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ご存じの方も多いと思いますが、当院では「ハワイから日本を含め世界中にペットを連れて行きたい」という飼い主さんのお手伝いをしています。2024年にはなんと合計で100を超えるペットたちの移動手続きの手伝いをさせてもらいました!今回はその手続き上で大切なことを簡単にまとめますので、参考にしてみてくださいね。
まず当院で飼い主さんたちにお聞きするのは、「2〜3年以内にハ
ワイに戻ってくる予定があるかどうか」ということです。ハワイは、狂犬病が存在しない指定地域に認定されていることもあり、世界的に見てもペットを連れてくるのが難しい場所です。なので、ハワイで生まれ育ったペットたちが帰ってくるには、それなりの準備が必要になります。
具体的には以下の3つです。これらの事前の準備に、半年かかることが多いので注意が必要です。
①国際基準を満たした15桁のマイ クロチップの装着
②ワン生・ニャン生(「人生」のワン コ・ニャンコバージョン)で最低2回の狂犬病ワクチンの接種
③狂犬病の抗体血液検査
一度上記の準備を済ませれば、狂犬病ワクチンと抗体検査結果は3年間有効なので、その間は自由にハワイと行き来することができます。
ハワイに帰ってくる予定がない場合は、必要な事前準備は国や地域によってだいぶ変わってきます。その際は、詳しい旅の日程を伺い、的確なアドバイスをしています。
例えば日本へ帰国される場合は、ハワイで生まれ、またはハワイに6カ月以上滞在歴があるワンちゃん、ネコちゃんの手続きは、ワクチンも抗体検査も必要なく、マイクロチップの装着と事前に書類を提出するだけで大丈夫です。一方、アメリカ本土の場合は、狂犬病ワクチンの接種と、そのワクチンの有効期限が切れていないことが条件になります。
最後に、ペットと旅行する際の注意点についてお話しします。飼い主さんからよく聞かれるのが、愛犬、愛猫に鎮静剤(Sedative)や抗不安薬(Anti-anxiety medication)をあげることについての質問です。獣医師さんの考え方によりますし、何よりペットの健康状態などによって選べる薬やサプリが限られる場合もあるので、かかりつけの獣医師さんに相談することお勧めします。僕個人としては長時間クレートに閉じ込められるのをとても不安がるワンちゃん、ネコちゃんには何かしらのお薬、またはサプリをあげることをお勧めしています。
ペットとの旅行の計画を含め、詳しくは、お気軽に当院までお問い合わせください。
Dr. Makoto Sakamoto
獣医師(D.V.M)。大阪府出身。タフツ大学・獣医大学卒業。2023年共同オーナーとして『アイナハイナ・ベタリナリー・クリニック』を開業。
アイナハイナ動物病院
Aina Haina Veterinary Clinic
820 W Hind Dr. Ste, 1224
Honolulu
TEL 808-453-5000
診療時間
https://ainahainavet.com
※このページは「ライトハウス・ハワイ 2025年3月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。