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 皆さん、ハワイという日本人の多いエリアとは言え、アメリカで暮らしていると、例えば修理等のプロを頼むときに、延々待たされたあげくに希望通りにやってはもらえず高い請求が…、そんな経験していますよね? 私は最近、医療の場でハラハラしたことが連続。その経験から気づいたことをお話しします。
 1年程前、チェックアップに行くと、私の主治医(PCP)だった内科医が連絡もなく引退してしまっていました。そして、新しく来た医師も会社の都合で突然辞めてしまい、1年のうちに3人も担当医が変わってしまいました。PCPとはリレーションシップが重要ですから本当に困りますね。
 先月、定期検査のために12時間断食して準備していたところ、早朝に電話が来て、医師の都合でキャンセル。かけてきた看護師は「アポは来年まで取れない」と言い放ちました。仕方がないので相談するつもりだった常備薬のこと等を電話口でトコトン説明し、かつアポも12月に早めるよう直談判しました。交渉に15分以上は費やしたでしょう。医者の方が悪いのですし、日本人的な遠慮はしませんでしたので、看護師もひとつひとつ最後まで話を聞いてくれ、私の話が通りました。
 そしてつい最近の日曜日、今度は前歯が割れてしまいました。痛みもあったため非常に困り、長年のかかりつけ歯科医の緊急連絡番号にかけたら、「メッセージ数が限度に達しているので受け取れません」というテープレコーダーの声。でも、英語族の友人が週末、しかも当日でも受け付けてくれるところを教えてくれました。アポは午後4時に取れ、施術は夜8時までかかりましたが、前歯を治してもらえました。ところがその後、歯茎の色が赤くなり、口の中が気持ち悪い感じになってきたので相談すると、レントゲンを撮り直すと言いました。「先生、また料金がかかるんですか?」とあえて聞くと「今回の場合は無料ですよ」と。歯茎は正常と分かり、特別なうがい薬を処方してもらいました。しかし今度はその薬が強くて舌が黒く変色して、また2度目の相談。今度は薬を止めてハワイアンソルトを溶かした水でうがいをするように言われ、症状は回復しました。やれやれ。
 こんな緊急事態でも、高い根管治療代はいくらかかるのか等、相談や質問を頻繁にする私に、さぞかし面倒がっていただろうと思っていました。ところが最後に先生からこう言われました。「僕はね、実は日本人が苦手だったんだ。だって、質問もせずに治療を受けて、高かったとか、丁寧にやってくれなかったとか陰口を言うだろう? うちのオフィスには優秀な歯科医がそろっているのに、ネガティブな噂を立てられるのはまっぴら。君はちゃんと相談や質問をしてくれた。ありがとう」。
 英語が苦手でも、自分のボキャブラリーの限りを尽くして諦めずに交渉する方がむしろ感謝されるんですよ。勇気を持って挑みましょうよ。。

(2017年11月16日掲載)

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