ハワイ現地発!最新生活情報&おすすめ観光情報サイト

市民ランナーに愛されて半世紀! ホノルルマラソン50回記念大会

<フルマラソン / 10K ラン&ウォーク>2022年12月11日(日)5:00amスタート
 https://www.honolulumarathon.org
<ホノルルマラソンEXPO> 場所  ハワイ・コンベンションセンター
 12月8日(木)10:00am~6:00pm、9日(金)9:00am~7:00pm、10日(土)9:00am~5:00pm 
<カラカウア メリーマイル>12月10日(土)7:00am~ウェーブスタート予定
 ※カラカウア通りを1マイル(約1.6キロ)走る年齢制限なしのファンランイベント。
申し込み期限:ホノルルマラソンEXPOで直接申し込み
料金:ホノルルマラソン 在住者・旅行者 $400、ミリタリー(現役)$320
         10K ラン&ウォーク $120、カラカウア メリーマイル $70 
     ※内容や日時は全て予定で、変更する場合もあります。

1973年にエントリー数わずか162人で始まったホノルルマラソンは、今年、記念すべき第50回大会を迎えます。ハワイの12月を代表するイベントになったこの大会は、積極的にサステナビリティーにも取り組んできたことをご存じですか? 今回はホノマラの魅力に迫ります!

* * * * * * * * *

ホノルルマラソンの50年の歩み

心臓病予防とリハビリのためのマラソン大会としてスタート

ホノルルマラソンの誕生は1973年。その立役者は心臓病専門医のジャック・スキャッフ医師です。医師として心臓病を予防するために「長距離をゆっくり走ることは、心臓病の予防とリハビリに非常に効果的」という医学的な観点から、毎年3月から冬にかけて毎週日曜の朝に心臓病予備軍を集め、カピオラニ公園で指導を行っていました。これがきっかけとなってオアフ島公認マラソンとして開催されたのがホノルルマラソンです。以降、毎年12月の第2日曜日に開催されるようになりました。

 第1回に162人だった参加者は、1976年には1670人に。この年、初めて一人の日本人ランナーが参加しました。その後もエントリー数は加速度的に増え、毎年約3万人、そのうち日本からは参加者1万人を超える大会へと成長を遂げました。今では、ニューヨークシティーマラソン、ボストンマラソン、シカゴマラソンと並ぶ「全米4大マラソン大会」の一つとなっています。

 その一方で、変わらないのは「健康維持、増進のために日常生活の中にランニングを取り入れ、最終的には自分のペースでフルマラソンを完走する」という大会の精神です。今日まで、時間制限を設定しない大会として継続されてきました。

ボランティアのアロハスピリッツが大会運営をサポート

 

2020年は、コロナ禍でリアル大会が中止になりましたが、バーチャルランニングイベント『ホノルルマラソン・バーチャル・ビーチフェス』が初開催されました。このイベントには、日本人約5000人を含む、約1万6000人が参加しました。

 そして2021年には2年ぶりのリアル大会が実施されました。ナンバーカードの受け取りにワクチン接種証明かPCR検査陰性証明の提示が必須となった他、エイドステーションの約半数が手渡しでなく、ランナー自身がマイカップで水を汲むセルフサービスに変更されました。また、完走メダルとTシャツも本人によるピックアップとなり、安心・安全な大会を目指して、新しい形式が導入されました。

 大会を主催するホノルルマラソン協会は非営利団体で、年間のべ1万人近くのボランティアが、大会の準備・運営を支援しています。開催費用は、マラソンエントリー料と協賛各社のスポンサー料で、公的な資金は一切使われていません。

 「自分自身の心や精神といった内面を整え、他人に思いやり(マラマ)をもって接する」というアロハスピリッツの精神に基づいて運営されているホノルルマラソンはマラマハワイそのものです。それが大会の精神として、50回記念大会を迎えるまで、長く大切に受け継がれている大会なのです。

* * * * * * * * *

マラマに取り組んできたホノルルマラソン

Challengeー環境への取り組みー

CO2排出抑制

 参加者のマイカー利用不可、1990年頃から大型バスに よる必要最低限の輸送を導入し、2008年には競技運営 と先導車のEV起用を試行しました。

リサイクル推進

 大会Tシャツ、給水スポンジを再利用し、荷物預かりサービスで引き取られずに残った衣服等は寄付。記念品持ち帰り袋はエコバッグを使用。2021年からエイドステーションに「マイカップ」を導入しました。

ごみの最小化

 1990年代から、フード提供や配布物の個別や過剰包装 を極力廃止した他、オートメーション給水の導入で紙コップ使用を削減しています。

自然保護と現状回復

 1980年代から、スタートとゴールで利用する公園の芝の再生、ゴミを徹底回収。大会後のコースを徹底清掃し、 1991年から、樹木植生へのダメージを与える表示物や誘 導物の使用を禁止しました。

ペーパーレス化

 1990年後半からデジタル化を推進し、オンラインエントリーで紙の消費を削減しています。

海洋環境の保全

 1990年代にスタート花火減音等により海洋生物への影響を削減。2017年よりEXPOなどのレジ袋は環境規定を順守したもののみで、2000年代から、コース上の排水路にフィルターを設置し、不要なゴミの流出を防止しています。

 

Harmonyー多様な社会の相互協力ー

人種 / 国籍 / ジェンダー / エイジ イコール

 国籍・性別・年齢の上限等による制限を設けていません。

平等な機会の提供

 第1回大会より、制限時間、人数制限を設けていません。 1990年代より車いす競技を同日開催した他、10Kおよびフルマラソンも数多くの障がい者が参加しています。

ボランティアは多様なバックグラウンド

 目指すのは、互いの多様性や考え方の違

 いを理解し、受け入れること。地元をはじめ、海外・日本から多数のボランティアが参加しています。

地域住民・団体とのコミュニケーション

 当初から地域住民と団体・コミュニティーの協力により開催されています。市民ボランティアが大会運営を支えてきました。

地産地消/フードマイレージの削減

 開催初期より、ランナーのための飲食物はできる限り地 元の素材と現地生産者から提供されたものを使用しています。この他、エイドステーションの水はハワイの自然水を利用しています。

Experienceー持続可能なライフスタイルの実践の場ー

 関係するすべての人が健康的で持続可能なライフスタイルを考える場となることを目指しています。

心とカラダの健康を

 大会に参加する意思が、日常のトレーニングや健康管理の関心を高め、挑戦や達成を「与える(支える)」ことや「称 える(認める)」ことを体感する機会を提供します。

エコツーリズムを体感

 大会参加をきっかけに、環境に配慮した大会や現地ボランティアの活動、観光地ハワイの取り組みや「自分にで きること」を知る機会を提供します。

知り、学び、実行する

 マラソンを通して、自然、環境、人々、文化、歴史などを守る「マラマ」の考え方と、サステナビリティーに配慮し たライフスタイルを発信します。

* * * * * * * * *

ハワイと一緒に成長してきたホノルルマラソン

ハワイ州観光局ミツエ・ヴァーレイ日本支局長に語っていただきました。

ホノルルマラソンを、どんなイベントと捉えていらっしゃいますか?

 今年で50回を迎えるホノルルマラソンは、ハワイと共に成長してきたイベントだと思っています。第1回大会の参加者は162人でしたね。その後、世界中から参加者が集まるようになり、今や3万人を超すランナーがハワイを駆け抜けています。3世代で参加される親子や、車いすのランナーもいます。そして多くのボランティアの方たちもホノルルマラソンを支えています。スポーツイベントの枠を超えて、州民の皆さんが誇りを持つ一大イベントになっていると実感しています。

長年ホノルルマラソンを見てこられた中で、50回大会にどのようなことを思われますか?

 大きなイベントになった一方で、フィニッシュしたランナーの皆さんの笑顔は今も昔も変わりません。ホノルルマラソンならではの、ランナーの感動や達成感、ストーリーなどを伝えていく必要があると思っています。

ランナーとボランティアの皆さんの参加があって半世紀を迎えた大会ですね。

 その通りですね。それに加えて大会を費用面で支えているのは協賛企業です。例えばJALは1985年に大会協賛を始め、同時に多くのランナーを快適に日本からハワイへ運んでこられました。こうした数多くのサポートによって開催されている大会です。

昨年は2年ぶりにリアル大会が実施され、日本から117人が出走しました。

 日本から参加される方にとっては、12月に真冬の日本から温暖なハワイに降り立つと五感がさえわたり、心も体も幸福感に包まれると思います。私たちハワイ在住者もクリスマス前の幸せな気持ちでいる時期に、全員が一緒に幸せな気持ちになれるのは、素晴らしいことですね。

『ホノルルマラソン・バーチャル・ビーチフェス 2022』もチェック!

自分の好きなランニングコースを自分のペースで走ることができるオンラインイベントで、フルマラソン、10km、 1.61kmの3種類から選べ、期間中に複数に分けて走ることもできます。

詳しくは https://www.honolulumarathon.jp/2022/vbf/event/

* * * * * * * * *

<ハワイ州観光局からのメッセージ>

2022年10月からマウイ島、ラナイ島、モロカイ島でノンミネラルサンスクリーンの流通・販売が禁止されました。ハワイ州レスポンシブルツーリズム情報サイトでは、ハワイを守るためのさまざまな活動を紹介しているのでぜひご覧ください。

※このページは「ライトハウスハワイ 2022年12月号」掲載の情報に基づいて作成しています。最新の情報と異なる場合があります。

ライトハウス・ハワイのおすすめ記事

新生ワイキキ~コロナ禍で進化したワイキキ~

2024.03.01

この数年間、社会の変化とともにワイキキは進化を遂げてきました。ホテルのリブランドやリニューアル、ダイニングスポットの新規・移転オープンや改装が次々と行われました。ハワイの文化をコンセプトにするなど、そ...

今年はハワイを学んでみませんか?知れば知るほどハワイ生活が豊かになる『アロハプログラム』

2024.02.01

ハワイに暮らしていても、ハワイの歴史や文化について、日本語で正しく学べる機会は意外と少ないもの。ハワイ州観光局公式ラーニングサイト『アロハプログラム』は、ハワイの文化、自然、歴史、地理などを学ぶための...