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大改装したホテルのマラマな取り組み

ハワイの「マラマ」を直撃レポート! 第2弾の今回は、コロナ禍で大改装したホテルに注目し、そのサステナブルな取り組みを取材しました。レストランやカフェ、待ち合わせにも使えるロビー、ステイケーションしたくなる部屋など、在住者も楽しめる必見ポイントもご紹介します!

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客室にもマラマが詰まった

アラモアナ・ホテル・バイ・マントラ

部屋のラナイドアとエアコンの電源を連動させるなど最新設備に

 アラモアナセンターに直結する『アラモアナ・ホテル・バイ・マントラ』は2020年にリニューアル。「ローカルエッセンスを備えたアーバンリゾート」をコンセプトに、レストランやプールエリアを含め、全館が生まれ変わりました。ロビーは明るく大変身し、天然石や木材、アースカラーによって柔らかみが増しています。

 マラマポイントをチェックすると…全館の照明はLEDに。各部屋のラナイドアに省エネスイッチが設置され、ドアが開くとエアコンが自動的に切れるように。全開でもエアコンが付きっ放しという非効率でもったいない事態にはなりません。また、水の使用量を減らすため「環境保護にご協力ください」というカードを置き、ゲストにタオルとリネンの交換を最小限に促しています。レストランやイベントによる食品廃棄物は全てアロハハーベストに送られ、ハワイフードバンクへの食料の寄付も行われています。

 2021年、2022年にはハワイマガジンの「お財布に優しいホテル」に選ばれ、、お財布に、そして環境にも優しいホテルとして、進化を遂げています

ココ、必見です!

古来ハワイのSDGsを壁画で発信!

 チェックインカウンターを彩る壁画を描いたのは、カカアコの『POW!WOW!Hawaii』の創始者でもあるカメア・ハーダー。古代ハワイの土地区画「アフプアア」を表し、マカイ(海)、中腹、マウカ(山)の3つのパネルに分かれています。山から海まで流れる水で潤う土地を活用し、果物や野菜を育て、魚を獲るサステナブルな生活を表現し、土地が育む固有種や在来種の花や木々が生き生きと、カメアの世界観で描かれているので、ぜひじっくり見てみてください!

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館内全体がハワイ文化を発信! 

アウトリガー・リーフ・ワイキキ・ビーチ・リゾート

 

 8000万ドルをかけた大改装を経て4月下旬にグランドオープニングセレモニーを盛大に行った『アウトリガー・リーフ・ワイキキ・ビーチ・リゾート』。客室や、『アオ・カルチャー・センター』、『ハーブ・カネ・ラウンジ』、そしてハワイが誇るアーティストらがライブを繰り広げる『カニ・カ・ピラ・グリル』などがお披露目され、どこもマラマが詰まっていました。 

 『ハーブ・カネ・ラウンジ』はアートでモダンな空間に。ここでは歴史家でポリネシア航海協会創立メンバーでもあるアーティスト故ハーブ・カワイヌイ・カネの貴重な原画を見ることができます。この他、ハワイのコミュニティー、そして祖先とのつながりや永続的な関係を表現した繊維アート『Eia Hawaii, He Moku, He Kanaka(ハワイという島、ハワイという人)』も必見です。

 ロビーにある絵『ComingHome』は廃棄された漁網で制作され、海とサンゴの保全への取り組みを表しています。また、エントランスに置かれているハワイの歴史の象徴、アウトリガーカヌーは、100年前のカヌーを修復したものです。

 海側にはハワイの著名アーティスト、カメア・ハーダーの壁画『I Ka Wa Ma Mua, Ka Wa Ma Hope』も。ここに描かれている若者たちは、実は全員ハワイのために活躍した人たちの子孫…というストーリーがあるんです。

 ホテルのどの場所にいても、ハワイの文化継承と、その発信、体験までを叶えるリニューアルでした。

ココ、必見です!

プロジェクトマッピングで臨場感も味わえる

2169 Kalia Rd., Honolulu 
808-923-3111 
https://jp.outrigger.com

 ポリネシア航海協会(PVS)やフレンズ・オブ・ホクレア&ハワイロアなど、このホテルが提携してきた団体とゲストをつなぐ場所が『アオ・カルチャー・センター』。伝統航海カヌー「ホクレア」のバーチャルアート展では、臨場感あるホクレアの航海を体感しながら、ポリネシア航海術について学ぶことができる他、ホクレアが、マラマ・ホヌアを掲げた世界一周航海で使用していた帆の展示など、見どころたっぷり。無料です!

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1世紀の歴史を次の100年へ…

後世につなぐハレクラニ

 

 創業105年の『天国にふさわしい館』は2021年10月に再オープンしました。そのテーマは、「後世につなぐ」。上質な素材は生かして残す持続可能な改装が行われました。

 例えば、マノアから海へ抜ける風を取り入れる本館の屋根「ディッキー・ルーフ」はそのままに。ロビーのフロントカウンターのコアウッドと、床の大理石は全て磨き直してリストレーションされました。中央に飾られたひときわ目を引く木と花のオブジェは、樹齢129年で倒れたキアヴェの一部が使われ、ホテルの芸術作品を手掛けるアーティストのジョン・コガと草月流いけばなとのコラボレーションです。客室は、ハレクラニの伝統「七彩の白」を基調に優しい色が加わり、丸みを帯びたソファも置かれて優しい印象に。ルーバードアを開ければ目の前に広がるのはダイヤモンドヘッドと太平洋。青く輝くプールのハレクラニのロゴは、120万枚のタイルによるモザイクアートで、必要な部分だけを修復し、ナンバリングに合わせて埋め込み直したそうです。こうした再活用は廃棄物の削減にもつながります。

 一方で、快適な滞在のために設備を刷新し、館内の消費電力も抑えるなど、目に見えない部分にも重点が置かれました。

 開業以来初の大規模リニューアルは、伝統と進化の融合を叶え、人、物、自然へのホスピタリティーに溢れていました。

ココ、必見です!

ダイヤモンドヘッドを望むカウンター席が登場

 在住者も大好きなレストランの一つ『ハウス ウィズアウト ア キー』は、エントランスの位置が変わり海を正面に見ながら入口へ! 中央はガラス張りのオープンキッチンに。中にピザ窯が新設されました。テーブルとイスも一新され、白とハレクラニブルーで爽やかに。絶対に座りたい特等席が、新たにできたモンキーポッドの1枚板のバーカウンター。正面にダイヤモンドヘッドとワイキキビーチという世界有数のリゾート地ならではの景色を堪能でき、一気に非日常の世界へ導かれます。もちろんキアヴェの木は変わらず優しくハワイを見守っています。ハワイの自然を敬う空間で、ハレクラニのおもてなしに、誰もが笑顔になるはず!

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大自然を守って生かす

タートルベイリゾート

 ノースショアの大海原に面した『タートルベイリゾート』は2021年7月にリオープン。改装チームに、地域の環境保全に積極的なハワイ出身の建築家を選ぶなど、マラマな取り組みに熱心なこのホテルは、2015年にハワイ・グリーンビジネス・アワードを受賞した実績も。

 2013年にホテルにソーラーパネルを設置し、今回の改装ではバンガローにも新設。ホテル全体でリサイクルに取り組み、2年間で1.8トンのリサイクル量増加を実現。人気の乗馬アクティビティーで活躍する馬も活用し、馬糞と生ゴミをコンポストに。プールには塩素ではなく天然の塩水を使用し、トイレとシャワーは水の使用量を減らすために最新モデルへ。ホテルの廃水はろ過してゴルフ場に散水。また、地元の団体との食品廃棄物プログラム実施に加え、敷地内に468エーカーの農場クイリマファームを作り、そこで収穫する350キロの農産物を使った料理をメニュー全体に取り入れることになりました。ハーブはスパでも使われています。

 ノースショアの自然美をパノラマで臨めるように一変したロビーに入った瞬間から、あらゆる体験がサステナブルにつながる、これぞマラマなホテルです。

ココ、必見です!

ノースショアの広大な農地で収穫&食体験


          リポート:ライトハウスハワイ編集長 大澤陽子


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<ハワイ州観光局からのお知らせ>

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※このページは「ライトハウスハワイ 2022年6月号」掲載の情報に基づいて作成しています。最新の情報と異なる場合があります。

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