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移民問題のことを思う度に、僕はいらだちを感じる。実際、民族は国境を越えて移動しているのだから、みんな国境のない世界に住めればどんなにいいだろう。ヨーロッパの民族はかつて一定の地域に住んでいたが、戦争で移動を余儀なくされあちこちに移り住んでいった。だから、今の移民の中にはどの人種の血を引いているのかわからない人たちもいるという。

僕は、中国に旅行するときにビザを取得するのをうっかり忘れてしまいそうになる。だから、どこかに住むのに査証申請が必要だなんて考えられない。ドラえもんやスーパーマンは、どうやって居住査証を取得したのだろう。彼らこそ本物のエイリアンではないか。なのに国外追放されないのはなぜ? 実は移民手続きや査証申請をきちんと行ったけど、漫画の1シーンにするほどのことでもないとカットされてしまったのかもしれない。

国境で分けられているといえば、ハワイの食文化もそうだ。過去には、日本、中国、韓国、ポルトガル、フィリピン等ハワイにやって来た移民たちの文化に影響された料理しかなかった時期があった。しかし最近はもっと進化し、モロッコや東南アジア、ラテンアメリカ系まで国際色豊かな創作料理が生み出されている。

さて、ホノルルの最新レストランの一つに『パイ・ホノルル』がある。オーナーシェフのケビン・リー氏は、香港のミシュラン星レストラン「ボーイノベーション」で活躍した経験を持ち、ハワイ語の“ホオパイ(ピシャリと打つ)”からとったという店名が語るように、ワクワクする多国籍な食体験を提供している。

彼の料理は、シェフズ・テイスティングメニュー、プリフィックスコース、小皿で楽しむバーメニューの3つの方法で楽しめる。真の食通には、お薦め料理がひと通り賞味できるテイスティングメニュー(135ドル)がいいだろう。プリフィックスメニュー(65ドル)も、なかなかユニークだ。お酒といっしょにつまむスタイルがいいならば、ひと口料理がそろったバー&ラウンジメニューがおすすめ。紅茶と中華からしでアジアンなテイストに仕上げたデビルエッグ等。温かいトリュフタラバガニは最高に贅沢だ。

『パイ・ホノルル』の料理は繊細かつ丁寧に用意されるから、この店での食事にはゆっくり時間に余裕をもつことが肝心。もちろんゆっくりといっても、香港で働いた経験のあるケビン・リーさんが就労ビザを得るまでにかかっただろう時間とは比べものにならないと思うが。

 

◎ パイ・ホノルル / Pai Honolulu
55 Merchant St., Honolulu (ハーバーコート1階)
☎ 808-744-2531
▶ 営業時間:火〜土曜 5:30pm~11:00pm
▶ 取扱クレジットカード:ビザ、マスターカード、JCB、アメリカンエキスプレス

ショーン・モリス

ショーン・モリス◎ マーケティング会社社長。ハワイ随一のグルメ通として知られている食いしん坊。

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(2017年10月16日掲載)

※このページは「ライトハウス・ハワイ 2017年8月1日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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