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第2回【あなたのペットは大丈夫?見つけにくい犬猫の関節炎に】

来院したルナちゃん、

腎臓病を抱えながらも元気に過ごしている16 歳のネコちゃんです!

 

 アメリカの獣医界では、5月は「Arthritis(関節炎)Awareness Month」と定められています。ヒト同様、長生きするワンちゃん、ネコちゃんが増え、関節炎症に苦しむ子も増えています。大人のワンちゃんの4匹に1匹、ネコちゃんに至っては12歳を超えた90%が関節炎を患っているという報告もあります。
 
 関節炎の難しいところは、一度発症してしまうと、完治することは不可能に近く、食事、サプリ、薬剤、そしてリハビリなどを通じて炎症の進行を遅くしたり、痛みをできるだけコントロールすることしかできないということです。さらに、ワンちゃんネコちゃんは自分では「関節が痛い」と口で伝えることができないので、飼い主さんたちがわずかなサインを見逃してしまい、診断が遅れるケースも多くみられます。重度の関節炎によって命を落とす可能性はほぼありませんが、最悪の場合は日々の生活であまりにも痛く、困難になってしまい、関節以外は元気なのに、最後の治療法として安楽死を選ぶ飼い主さんも少なくありません。

 今回一番お伝えしたいことは、飼い主さんたちの観察力がとても大切だということです。わずかなサインを見逃さないことによって、早期に病院で診てもらい、治療を始めることで健康年齢を著しく伸ばすことができます。あなたのワンちゃんネコちゃんを数日観察してみて、以下のサインが見られたら、関節炎の可能性を考えて、早めの検診をお勧めします。

<ワンちゃんの場合>
・散歩に行きたがらない、または行っても走らない
・特に長時間横になっていた後に歩くとき、ぎこちない
・ソファーに上がったり、階段の上り下りを躊ちゅうちょ躇する
・家の内外であまり動かなくなった
・体のある場所を触ると、うなったり威嚇したりする
・ジャンプしなくなった

<ネコちゃんの場合>
・カウンターやキャットタワーにジャンプしなくなった
・高い所から降りられなくなった
・よく寝る
・トイレの使用が難しくなり、そのすぐ外で用を足すようになった
・隠れる頻度が増えた
・被毛の状態が悪い
・触られるのが嫌になる関節が痛くて、声を上げて鳴いてしまうケースは、かなり重度でない限り、ほとんどないということも覚えておいてください。

 最近では関節炎の新しい治療法も確立されてきました。一般的には、薬剤による痛みの緩和、食事および体重管理、適度な運動、サプリによる進行予防などがあります。必要な治療法は個々で大きな差があるので、かかりつけの獣医師に相談しましょう。当院では、さまざまなオプションを提示して飼い主さんと対話しながら最適な治療プランを構築できるよう努力しています。

Dr. Makoto Sakamoto
獣医師(D.V.M)。大阪府出身。タフツ大学・獣医大学卒業。2023年共同オーナーとして『アイナハイナ・ベタリナリー・クリニック』を開業。


アイナハイナ動物病院
Aina Haina Veterinary Clinic
820 W Hind Dr. Ste, 1224 
Honolulu
TEL 808-453-5000
診療時間
https://ainahainavet.com

※このページは「ライトハウス・ハワイ 2023年5月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。

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