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アメリカでは〝人間力〟が重要視されていますよ

 今回はコラムのために、私なりに勉強してみました。それは「人間力」とは何かです。勉強中、日産自動車CEOカルロス・ゴーンが早稲田大学で講演した記事を見つけました。そこでゴーン氏も「人間力」という言葉を使っていました。今回はその注目される「人間力」の話をしたいと思います。
 なぜこの言葉にピンと来たかというと、長年の友人でもあるパシフィックリム・キュイジーンのパイオニアであり有名なオーナー兼セレブリティシェフR・Y氏が言っていた話と噛み合ったからです。彼は私に、「梨さん、ボクは従業員を雇うときの面接に履歴書は持って来るな、と言ってるんですよ」と話を始めました。「それではその人の略歴が分からないじゃない?」と問う私に、「このやり方にしてからずっと人選がうまくいっているんだよ」と言ってきました。
 彼は、従業員を雇うとき、学歴や過去の勤務先名で人を判断しないのだそうです。人材選びの重要点は、その人が今のレストランの現状を見極めて、問題点等を指摘できるような人かどうか。それを、面接での話の内容とその人の態度、目の輝き、熱心さ等で判断するそうです。彼の言っていることは正に「人間力」があるかどうかなのだと思いました。
 「人間力」とは、知的能力、社会・対人関係力、自己制御の3つの要素をバランスよく持っている人だそうです。そしてこの能力を高めるためには、常に「相手を知り、己を知り、人様のために何ができるかを考え、それを可能にするために何をすべきかを考えて、自ら行動する」ことが必要なのだそうです。
 思えば、アメリカで歴史に名が残っているような人物は人様のためになることを成し遂げた人ではなかったでしょうか?特に公共心に溢れた人々ばかりだったと思います。
 この「人間力」は誰でも生まれたときから持っているものだそうです。でも、生き方や哲学、信念の在り方で、ある年齢になると「人間力」のある人とない人に分かれてしまうそうです。私も、自分は「人間力」を持っているかな?と自分を振り返る機会にもなりました。
 R・Y氏は「面接には面接官が3人必ず立ち合う」と言います。3人もの面接官が面接に来た人にたくさんの質問をすれば、「人間力」があるかどうかは当然分かるでしょう。そして、3人いれば、面接後の決断をするときも都合が良いと言います。これは2対1の「オムニバス」という調査方法で、1人では独りよがりな決断になり、2人では意見が割れたときに喧嘩になるが、3人いれば2対1になることがあっても、意見の違う人も納得できるそうです。
 こうして、自分にまたは相手に「人間力」があるかどうかを見極め、その双方がうまく行くと、より良い社会が構成され運営されるのではないでしょうか?誰にでも当てはまるし、誰でも考えるべきことだと思いませんか?参考にしてみてください。

(2017年4月16日掲載)

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