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アペティート・クラフトピザ&ワインバー

僕は占い師に見てもらうのが怖い。「未来が読めない」とか「今日から3日間、やりたいことを何でもしなさい」とか言われるのが恐ろしいからだ。それは、ぽっくり逝くかもしれないという意味だと僕は解する。あるいは、「今年はちょっと気を付けた方がいいですよ」なんて忠告されたら、悪いことが起こるかもしれないという不安が頭から離れず注意散漫になってしまい、嫌なことが本当に起こってしまうだろう。

 

幸いにも、そんな僕にもサイキックなところがややあって、危険は察知できるのだ。何年か前のことだが、そのパワーのおかげで難を逃れたときは、さすがに妻も良い意味でかなりショックを受けていた。だが危険以外のこととなると、僕の透視能力は正否五分五分だ。たとえばルーレットで突然持ってるチップを全部1つの番号に賭けて大当たりしたときみたいに自分でもびっくりするほどピッタリ当たるときもあれば、右を選べば正しかったのに左を選んでしまったという、サイキックのサの字もないような外れようのときもある。後者は、概して二者択一の場合が多い。

 

レストランの今後の展望は、僕には予想できない。しかし、ひとつ確かなのは、成功している店のほぼすべてが素晴らしい料理ときめ細かなサービスを提供するという点で共通していることだ。料理もサービスも極めて劣っているにもかかわらず、長年生き残っている店がいくつかあるのも事実だ。ただ、そういう店は値段と量で救われていると思う。

 

ワイキキの『アペティート・クラフトピザ&ワインバー』は、そうではない。まず、カジュアルエレガントな雰囲気がいい。入ったところにバーが設置されていて、これは特にお一人様にうれしい。カイウラニ通りとクヒオ通りに面したゆったりめのブースとハイテーブル席では、珍奇な身なりの通行人や旅行者の群れに目を楽しませながら食事ができる。さらに奥に行くと、金ピカの石窯をしつらえたオープンキッチンの前にダイニングエリアが用意されている。このオーブンに火が入れられる日には、外のテラス席も開放されるそうだ。一番奥には12人まで収容可能なプライベートルーム。そしてその隣りの25人くらい座れるアルコーブは、セミプライベートな食事会にいい。

 

自然光トアーシーなトーンで明るくまとめられたコンテンポラリーな店内

 

ナチュラルカラーのウッドとスレートでコンテンポラリーな雰囲気を醸し出した洒落たインテリアに輪をかけて素晴らしいのが料理だ。タオルミーナのミウラ・ヒロユキ・シェフが弟子のイトウ・ナオミ・シェフとともに作り上げるパスタやグリルなど、創意工夫を凝らした和風イタリアンフュージョン料理は、まるで魔法のように魅力的だ。光栄にも僕は、プランプジャックとオデッテ(僕が大好きな2つのカリフォルニアワイン)をフィーチャーしたワインディナーにお呼ばれしたのだが、供された一皿ひと皿にただただ感激した。以来2度通ったが、やはり毎回感動させられた。

 

メニューは、クルード(生もの)、ホット&クリスピー、サラダ、グリル料理、パスタに分けられている。クルードは、シャルキュトリー、セビーチェ、カルパッチョなど。ホット&クリスピーは、フライドポートベロやエバコーンフリットタワーなど揚げ物が主だが、シュリンプアヒージョ(海老のニンニクとチリオイル煮)、スパイスの効いたミートボール、ベーコン巻きナツメヤシのクロスティーニなどもある。4種類揃ったサラダは、その後に続くグリルステーキやチキンの味をより引き立ててくれるだろう。もちろん野菜料理もある。パスタ類はお腹を満たしてくれる濃厚なクリームソース系が揃っている。

左後ろのハーブの香りとレモンの華やかな酸味が絶妙なスキレットレモンチキン($20)に
ポルチーニクリームパスタ(手前)が相性抜群。
ほんのり甘くてなめらかなペンネパスタのボロネーゼ($16)もいいチョイス

 

バランスのとれた親しみやすいフレーバー、落ち着いた雰囲気、お手頃プライス、そして気の効いたサービスと4拍子揃ったこの店は、きっと繁盛すると僕は見る。サイキックではないが、ピザ釜がいよいよ稼働し、タラバガニ&獅子唐、シュリンプペスト、韓国風焼肉、スパイシーチキングリーンカレー、サルシッチャ(ソーセージ)&ケール、マルゲリータなどをはじめたら、きっとナポリタンスタイルのピザで有名になるだろう。それまでのあいだ僕は、効いたり効かなかったり当てにならないサイキックパワーを絞って、きっと美味しいに違いないこの店のピザを想像の中で楽しむしかないか。

 

※2月現在、ピザメニューがそろい、グランドオープンしています! (編集部)

 

 

 

アペティート・クラフトピザ&ワインバー/Appetito Craft Pizza and Wine Bar
オハナ・ワイキキ・イースト・バイ・アウトリガー
150 Kaiulani Ave., Honolulu
808-922-1150
▶ 営業時間:毎日 7:00am〜10:00pm
▶ 取扱クレジットカード:ビザ、マスターカード、アメリカンエキスプレス、JCB

ショーン・モリス

ショーン・モリス◎ マーケティング会社社長。ハワイ随一のグルメ通として知られている食いしん坊。

ソーシャルメディアも発信中
Twitter: @incurablepicure
Instagram: @incurablepicure

 

(2018年1月1日掲載)

※このページは「ライトハウス・ハワイ 2018年1月1日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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