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ハワイで生まれたサーフ・ロックは、椰子の葉のささやき、潮風の香り、日中熱い砂や夕方の冷えた砂、太陽のきらめき、海面を照らす月光、サンオイルの香り、サンタンなど、ハワイ好きの五感を刺激する「永遠のきらめき」音楽です。

60年代、サーフィンをしている感覚をギターなどで表現したインストルメンタルが若者の間でサーフ・ミュージックとしてカテゴライズされた後、その音楽にサーファーのライフスタイルを表現した歌詞が加えられた音楽が大ブームを巻き起こしました。代表的なのが日本でも大ヒットしたビーチ・ボーイズの音楽です。そして、70年代に世界的なサーフィンの聖地ハワイで結成され、ローカルの心をつかんだセシリオ&カポノやカラパナの音楽が日本に渡って「サーフ・ロック」というジャンルで人気を集めました。ちなみにこの呼称は、当時の日本の音楽業界者がつけた呼び方とも言われています。また、サーフ・ロックと言っても筋金入りサーファーだけでなく、「丘サーファー」と呼ばれる海やサーファーのライフスタイルに憧れる若者たちの心をがっちりとつかみ、社会現象をもたらす程のセンセーショナルな出来事となりました。

しかし、このサーフ・ロックは「懐メロ」にはならず、今も現役。ハワイの風、太陽、ビーチ、砂浜、トロピカルカクテル、甘い花の香り、バケーション、出会いなど、さまざまな「ドキドキ感&ワクワク感」というような想像をかき立てる永遠のマジカルサウンドとして存在していますし、今年は、ニューカマーも登場しました。

カラパナの2枚目のアルバム「kalapana Ⅱ」

今年14回忌だった(命日は2月20日)マッキー・フェアリーの「ジュリエット」が収録されていますが、今でもローカルのラジオ局でかかったり、スタジオリム制作のラジオ番組で紹介する度にリアルタイム世代以外のリスナーからも反響があるフォーエバー・ソング。というわけで、今号でお薦めする作品の1つ目は、76年に発表され、数年前に日本で復刻版もリリースされたカラパナの2枚目のアルバム「kalapana Ⅱ」。

kalapana Ⅱ

kalapana Ⅱ/Kalapana

カラパナのセカンドアルバム。日本のビクターエンターテイメントから2006年に復刻版としてリリースされた。今作には、「ジュリエット」「ブラックサンドビーチ」「ムーン&スターズ」などの名曲を収録。メンバーが変わりながらも今もなお活動している大御所バンド「カラパナ」の現在のメンバーは、マラーニ・ビリュー、DJプラット、ケンジ・サノ、ゲイロード・ホロマリア。

 

ヘンリー・カポノの「ホーム・イン・ザ・アイランズ」

続いては、ヘンリー・カポノの「ホーム・イン・ザ・アイランズ」。リクエストが多い名曲「コナ・ウィンズ」も収録されています。デビュー以来、数多くの作品をリリースしてもなお、ライブにこだわり、彼のホームグラウンドであるワイキキのデュークス・ワイキキでのライブは10年以上続いています。毎週日曜日(午後4時〜サンセット)のライブにはぜひ御滞在中に足を運んで頂きたし。

Home in the Islands

Home in the Islands/Henry Kapono

ホノルル出身のヘンリー・カポノは、セシリオ&カポノというサーフ・ロックを代表するバンドとしても活躍したが、ソロ活動も活発で今までに17枚のアルバムをリリース。ハワイを始め、メインランド、日本など数多くの演奏旅行に出かけるかたわら、ホームグラウンドのワイキキでの定期ライブは欠かさない、ハワイを愛する元祖サーフ・ロックミュージシャン。
www.henrykapono.com

 

ザ・デュークス・オブ・サーフ

最後に今年春にデビューする「ザ・デュークス・オブ・サーフ」。ハワイ州ホノルル出身のジェイ・ピー、フロリダ州ウエストパームビーチ出身のリー、カリフォルニア州サンタクルーズ出身のフィッシュというサーフポイント出身の3人がホノルルで結成したバンド。懐かしいけど、新しいサウンドは、新生サーフ・ロック誕生とも言えると思います。ちなみにフロントのジェイピーはMisiaや東方神起の楽曲プロデューサーとして日本に3年間住んでいた日本通。昨年、日本人の奥様を連れてハワイに戻り、ビジネスマンと音楽家の二足のわらじをはくローカルボーイです。

The Dukes of Surf

The Dukes of Surf/The Dukes of Surf

サーフィンのメッカであるビーチラインからホノルルで出会った3名が結成したユニットで、メンバーは、ハワイ州ホノルル出身のJP、カリフォルニア州サンタクルーズ出身のFISH、フロリダ州ウエストパームビーチ出身のLEE。今春、正式デビュー。デビューアルバムに収録されている「WAIKIKI」は、今年の注目ソング。ワイキキでの定期的ライブショーを計画中。詳細は、
www.thedukesofsurf.com

 

徳重玲子PELE REIKO TOKUSHIGE STUDIO RIM HAWAII 代表

徳重玲子www.studiorimhawaii.com
ハワイ在住13年。ラジオDJ、MC、ライター、イベントディレクター、コンサルタントと多方面で活動中。最近では、ハワイについての講演会も行っている。豊富なネット・ワークを持っているのも特徴。国立新潟大学理学部卒業。
http://facebook.com/reiko.rogers
twitter@PELEREIKO

(’Eheu Spring 2013号掲載)

※このページは「’Eheu Spring 2013」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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