ピアノソングコレクション「エタニティ」

王様や女王様が政治をつかさどる立憲君主制のハワイ王国は、今や歴史の一部となっしまいましたが、最後の君主リリウオカラニ女王が遺した音楽作品の数々は、今でも私たちの心の奥の琴線を共鳴させます。女王が愛した楽器、ピアノが奏でる“音楽の歴史旅”〜CHIYO FLYNN のアルバム「Eternity」の制作秘話をご紹介します。

リリウオカラニ女王に感謝を込めて

チヨ・フリン新潟で育った子ども時代に「アロハ・オエ」という言葉がリフレインされる楽曲を初めてラジオで聴きました。当時はハワイのことも、この楽曲の作者リリウオカラニ女王のことも全く知りませんでしたが、曲のメロディーや「アロハ」という言葉のサウンドから、温かい気持ちになり、自然にサビのパートを口ずさんでいたことを覚えています。それから数十年後に私はハワイに移住し、ラジオ番組やコラムを通じてアイランド音楽を紹介したり、リリウオカラニ女王が最後の君主として政治を行ったイオラニ宮殿のドーセントになるなんて、まさに「アロハ・オエ」の洗礼を受けたとしか思えません。音楽に携わっている私が音楽の力を悟った初めての楽曲です。

 

チヨ・フリン

チヨ・フリン
チヨ・フリンは北海道室蘭出身。3歳よりピアノを始める。北海道教育大学特設音楽
科、ハワイ大学大学院ピアノパフォーマンス科卒業後、チヨ・フリンピアノスタジオ設立。ハワイ在住26年。レコーディング用に選んだピアノは、「至福のピアニッシモ」と評される、音楽の都ウィーン発のベーゼンドルファーです。

リリウオカラニ女王は、国家君主や女性として波瀾万丈な人生を歩まれましたが、類いまれな音楽センスと文才による創作活動は、彼女の人生を豊かなものにし、160曲以上の楽曲や自伝「ハワイズ・ヒストリー・バイ・ハワイズ・クィーン」は、現代に生きる者の心に感動や勇気を与え続けてくれています。そして、女王没後100周年となる来年に向け、感謝と敬意を込めて「リリウオカラニ女王物語」プロジェクトを企画しました。その第1弾として女王が愛した「ピアノ」で女王の音楽作品を紹介したいというコンセプトをハワイ在住26年のピアニスト、チヨ・フリンに託し、完成したアルバムが『エタニティ』です。彼女がアレンジした9曲に加え、女王に捧げるオリジナル曲『エタニティ』を収録した力作で、構想〜完成まで1年半かかりました。また、ピアニスト、チヨ・フリンが女王作品から選んだ曲は、ハワイの雨を表現した楽曲( 雨音の調べはピアノの奏でなんですね)や、王位継承前のプリンセス時代に作った楽曲が多かったこともユニークなエピソードとして特筆します。リリウオカラ二女王は『ハワイズ・ヒストリー・バイ・ハワイズ・クィーン』のなかで音楽を作ることについて次のようにつづっています。「音楽を作ることは、呼吸をすることと同じくらい、自分にとっては自然なこと。自分の気持ちをうまく表現できますし、喜びや安らぎにもなります」。大好きなリリウオカラニ女王に愛を込めて女王の作品を集めたピアノソングコレクションアルバム『エタニティ』。ピアニスト、チヨ・フリンの優しく、力強いピアノの奏でで、19 世紀のハワイ王国の時間旅行をご堪能ください。

また、2017年は、チヨ・フリンのピアノの調べと女王についての歴史秘話の語りリサイタルを企画中です。お楽しみに。

エタニティ/チヨ・フリン

エタニティアロハ・オエ、クィーンズ・プレイヤー、クウ・プア・イ・パオアカラニ、ツゥツゥ、サノエなどの人気曲の他、世間にあまり知られていないプリンセス時代の作品も収録。女王へ敬意を込めて作曲したオリジナル曲『エタニティ』は、チヨ・フリンの力作。ハワイ通だけでなく、ピアノ愛好家にも聴いていただきたいアルバムです。スタジオリムハワイでも販売中。
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徳重玲子(STUDIO RIM HAWAII代表)

徳重玲子◎ハワイ在住16年目。ラジオDJ、MC、ライター、イベントディレクター、ビジネスコンサルタントと多方面で活動中。ハワイについての講演会も行っている。イオラニ宮殿の日本語ドーセント。国立新潟大学理学部卒業。
www.studiorimhawaii.com
facebook.com/reiko.rogers
twitter@PELEREIKO

(’Eheu Autumn 2016号掲載)

※このページは「’Eheu Autumn 2016」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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